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2025.8.24
理想の眉が手に入る!眉アートメイクの全てを徹底解説

毎朝のメイク時間、鏡の前で眉の左右差に悩み、格闘していませんか?時間をかけて描いた眉が、汗や皮脂で午後には消えてしまうことに、ため息をついていませんか?多くの女性が抱えるこの普遍的な悩みを、劇的に解決してくれるのが「眉アートメイク」です。すっぴんでも自信が持てる、プロがデザインした理想の眉が、1〜3年という長期間持続する。その魅力は、もはや語るまでもありません。

しかし、その手軽さと美しさの裏側で、アートメイクが皮膚に色素を入れる医療行為であるという事実は、決して忘れてはならない重要なポイントです。どのような技術があり、自分にはどんなデザインが似合うのか。費用はいくらで、どんなクリニックを選べば後悔しないのか。施術後の経過やリアルなデメリットは?その決断には、確かな知識と冷静な判断が不可欠です。

この記事では、美容医療の専門的な観点から、眉アートメイクを検討しているあなたが知っておくべき全ての情報を、網羅的かつ徹底的に解説します。この記事を読み終えた時、あなたはアートメイクへの漠然とした不安から解放され、自信を持って未来の自分を選択するための、確かな知識を手にしていることでしょう。

1. 眉アートメイクの基本と施術方法の種類

眉アートメイクへの第一歩は、その正体を正確に理解することから始まります。なんとなく「消えない眉メイク」というイメージはあっても、タトゥー(刺青)との違いや、具体的な施術方法については、意外と知られていないことが多いのではないでしょうか。ここでは、後悔しない選択をするための基礎知識を、分かりやすく解説します。

眉アートメイクとは?タトゥーとの根本的な違い

眉アートメイクは、専用の針を使い、皮膚の表皮層から真皮層上部というごく浅い層に、安全性の高い色素を注入していく技術です。これにより、まるでメイクをしたかのような、あるいは自眉が濃くなったかのような自然な眉を、長期間キープすることができます。

ここで最も重要なのが、アートメイクとタトゥー(刺青)との違いです。

  • 色素を入れる深さ:
    • アートメイク: 皮膚の表面から約0.02mm〜0.2mm程度の「表皮層〜真皮層上部」に色素を入れます。この層は肌のターンオーバー(新陳代謝)によって、古い細胞が新しい細胞へと生まれ変わるため、アートメイクの色素も時間と共に徐々に薄くなっていきます。
    • タトゥー: 皮膚の奥深く、ターンオーバーの影響を受けない「真皮層下部」まで色素を入れます。そのため、色は半永久的に残り続けます。
  • 持続期間と修正の可否:
    • アートメイク: 個人差はありますが、通常1〜3年で薄くなっていきます。そのため、時代のトレンドや年齢による顔の変化に合わせて、デザインやカラーを修正・変更することが可能です。
    • タトゥー: 半永久的に残るため、除去するには高額なレーザー治療などが必要となり、完全に消すことは非常に困難です。

この「新陳代謝で薄くなる」という特性こそが、アートメイクの最大のメリットです。トレンドの変化に柔軟に対応できる、いわば「期間限定の究極の眉メイク」と理解すると良いでしょう。

 

【重要】アートメイクは医療行為である

日本では、アートメイクは医師法に基づく「医療行為」と定められています。これは、皮膚に針を刺して色素を注入するという行為が、身体に侵襲を伴うため、厳格な衛生管理と医学的知識が不可欠だからです。したがって、アートメイクの施術は、医師、または医師の監督下にある看護師にしか許可されていません。

エステサロンなど、医療資格を持たないスタッフが施術を行うことは違法行為であり、感染症やアレルギー、デザインの失敗といった深刻なトラブルの原因となります。クリニック選びの際は、この点を絶対に妥協してはいけません。

主な施術方法の種類と特徴

現在、主流となっている眉アートメイクの技術は、大きく分けて3種類あります。それぞれに仕上がりの雰囲気や特徴が異なるため、自分の理想とする眉や肌質に合わせて選択することが重要です。

  • 1. Microblading(マイクロブレーディング)/ 毛並み 
    • 特徴: ペン型の器具の先端についた極細の針を使い、1本1本、本物の眉毛を描くように色素を入れていく技法です。
    • 仕上がり: 最もナチュラルで、立体感のある仕上がりになります。すっぴんでも浮きにくく、元々の眉が薄い方や、部分的に毛が生えていない方に、自然な毛流れを再現することができます。
    • 向いている人: とにかく自然な仕上がりを求める方、自眉を活かしたい方。
    • 注意点: 脂性肌の方は、皮脂でインクが滲みやすく、描いた線がぼやけてしまう可能性があります。
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  • 2. Powder Brows(パウダーブロウ)/ パウダー眉
    • 特徴: 専用のデジタルマシンを使い、眉全体に霧状の細かいドットで色素を入れ、パウダーアイブロウで描いたようなふんわりとしたグラデーションを作り出す技法です。
    • 仕上がり: メイク後のような、やわらかく整った印象の眉になります。眉頭は薄く、眉尻に向かって濃くなる美しいグラデーションを表現できます。
    • 向いている人: 普段からパウダーで眉メイクをしている方、メイク感のある仕上がりが好きな方、脂性肌の方や過去のアートメイクの修正をしたい方。
    • 注意点: 毛並み感はないため、すっぴんだと少しだけメイクしているように見える場合があります。
  • 3. Combination Brows(コンビネーションブロウ)/ 5Dアートメイク
    • 特徴: 上記の「毛並み」と「パウダー」を組み合わせた、まさに良いとこ取りの最先端技術です。
    • 仕上がり: 眉頭や眉全体に自然な毛並みを描き、眉尻や毛の足りない部分にパウダーで密度を足すことで、ナチュラルさとメイク感の両方を実現します。立体感があり、非常に美しい仕上がりで、現在最も人気のある技法の一つです。
    • 向いている人: 自然さもメイク感も両方欲しい方、どんな肌質の方にも対応しやすい。
    • 注意点: 2つの技術を組み合わせるため、施術者の高い技術力が求められ、費用が比較的高くなる傾向があります。

これらの基本的な知識を基に、カウンセリングで自分の理想を伝え、専門家である施術者と相談しながら、最適な方法を選択していくことが、成功への第一歩となります。

 

2. 自分にぴったりのデザインを見つける方法

眉アートメイクの成否は、技術もさることながら、その「デザイン」があなたの顔に調和しているかどうかに大きく左右されます。流行のデザインをそのまま取り入れるのではなく、自分自身の骨格、表情筋の動き、そしてライフスタイルに合わせた、オーダーメイドのデザインを見つけ出すことが、長期的に満足できる結果への鍵となります。ここでは、専門家が用いるデザインの原則と、あなたが理想の眉を見つけるための具体的なアプローチを解説します。

全ての基本は「顔の黄金比」にあり

美しいと感じる顔には、普遍的なバランスの法則、「黄金比」が存在します。プロのアーティストは、この黄金比を基に、あなたの顔に最も調和する眉の位置と形を測定していきます。カウンセリングでは、実際にこの黄金比に基づいたデザインの提案を受けることになるでしょう。

  • 眉頭の位置: 小鼻の延長線上。ここより内側に入ると、顔が中心に寄って見え、険しい印象になりがちです。
  • 眉山の位置: 黒目の外側の端から、目尻までの間の延長線上。眉山を少し外側に設定すると大人っぽく、内側に設定すると若々しい印象になります。
  • 眉尻の位置: 小鼻と目尻を結んだ延長線上。この位置より短すぎると顔が大きく見え、長すぎると老けた印象を与えてしまいます。
  • 眉頭と眉尻の高さ: 基本的に、眉頭と眉尻は水平な一直線上に揃えるのが理想とされています。眉尻が眉頭より下がると、困り眉に見え、運気が下がるとも言われます。

この黄金比は、あくまでデザインの土台です。この基本を押さえた上で、あなたの個性や好みを反映させていくのが、プロの腕の見せ所なのです。

顔の形(輪郭)に合わせたデザイン提案

黄金比で基本的な位置を決めたら、次はあなたの顔の形(輪郭)に合わせて、眉の角度や太さを調整していきます。眉の形一つで、輪郭のコンプレックスをカバーし、顔全体の印象を劇的に変えることが可能です。

  • 丸顔の方:
    • 悩み: 顔が横に広く、平面的に見えがち。
    • 似合う眉: やや角度をつけた「アーチ眉」。眉山をしっかり作ることで、顔に立体感が生まれ、縦のラインが強調されてシャープな印象になります。長すぎず、少し短めに描くのがポイントです。
  • 面長の方:
    • 悩み: 顔の縦の長さが強調されやすい。
    • 似合う眉: 角度をつけすぎない「平行眉」。水平なラインが、顔の縦の長さを分断し、顔の長さを緩和して見せてくれます。眉山はなだらかにし、少し長めに描くとバランスが良くなります。
  • ベース型(エラが張っている)の方:
    • 悩み: フェイスラインが角ばって見え、男性的な印象を与えやすい。
    • 似合う眉: 長めで、なだらかなカーブを描く「アーチ眉」。直線的な眉はエラの角張りを強調してしまうため、眉に曲線を持たせることで、顔全体の印象を柔らかく、女性らしく見せる効果があります。
  • 逆三角形(ハチが張っている)の方:
    • 悩み: 額が広く、あごがシャープなため、少しきつい印象に見られがち。
    • 似合う眉: 短めで、優しいカーブの「ふんわりアーチ眉」。眉を短くすることで、顔の上半分の余白を埋め、全体のバランスを整えます。角度の急な眉は避け、柔らかい曲線で優しい印象をプラスしましょう。

表情の癖や筋肉の動きまで計算に入れる

優れたアーティストは、あなたが無表情の時だけでなく、笑ったり、話したり、驚いたりした時の表情筋の動きまで計算してデザインをします。

  • 左右の眉の上がり方に差がある方は少なくありません。例えば、右眉だけが上がりやすい癖がある場合、無表情の時に左右対称にデザインしてしまうと、表情が出た時に左右差がより強調されてしまいます。
  • プロは、あなたの表情の癖を見抜き、動いた時にも最も美しく見える位置と形をミリ単位で調整していきます。カウンセリングの際には、普段通りに会話をし、表情を豊かに見せることで、アーティストはより多くの情報を得ることができます。

自分の理想を伝えるための準備

最終的にデザインを決めるのは、あなた自身です。カウンセリングで後悔しないために、以下の準備をしておくと、自分の理想をより正確に伝えることができます。

  • 普段の眉メイクをしていく: あなたの好みや普段の雰囲気を、アーティストが理解する最も手っ掛かりになります。
  • 理想の眉の写真を持参する: 芸能人やモデルなど、理想とする眉のイメージ写真を持参しましょう。ただし、「この人になりたい」ではなく、「この写真の眉のこの角度が好き」「このくらいの太さが理想」というように、具体的なパーツとして伝えるのが重要です。
  • なりたいイメージを言葉で伝える: 「優しく見せたい」「知的に見せたい」「若々しく、元気な印象にしたい」など、眉を通してどんな自分になりたいのか、そのイメージを言葉で伝えることも大切です。

これらの準備と、プロの客観的な提案を融合させることで、あなただけの「運命の眉」が生まれるのです。

 

3. 2025年最新トレンドの眉デザイン集

眉は、顔の印象を決定づけるだけでなく、その時代の雰囲気を色濃く反映するパーツです。数年前までは、くっきりとした平行眉が一大トレンドでしたが、時代は常に移り変わります。2025年に向けて、眉のトレンドはより「ナチュラル」で「立体的」、そして「個性を活かす」方向へと進化しています。ここでは、最先端のトレンド眉デザインを具体的に解説します。これらのトレンドを知ることで、アートメイクのデザイン決めの際に、より洗練された選択ができるようになるでしょう。

トレンド1: “Fluffy Brows” (フラッフィー眉) – 毛流れを活かした立体感

2025年の眉トレンドの最大のキーワードは「毛流れ」です。まるで眉毛パーマ(ブロウリフト/ラミネーション)をかけたかのように、眉頭の毛を上向きに立ち上げ、一本一本の毛の存在感を際立たせたデザインが主流になります。

  • デザインの特徴:
    • 眉頭の毛をしっかりと上向きに流し、透明感と抜け感を演出。
    • 全体の形は作り込みすぎず、自眉の毛流れを最大限に活かす。
    • アウトラインはあえて少しぼかし、決めすぎないラフな印象に。
  • アートメイクでの再現方法:
    • このトレンドを再現するのに最も適しているのが「毛並み」(マイクロブレーディング)の技法です。特に眉頭に、上向きの繊細な毛並みを描き足すことで、まるで自眉が豊かになったかのような、生命感あふれる仕上がりを実現します。
    • 毛量が少ない方は、「毛並み」と「パウダー」を組み合わせた「コンビネーション」で、毛流れと密度を両立させるのがおすすめです。
  • 似合う人:
    • 若々しく、フレッシュな印象に見せたい方。
    • ナチュラルメイクが好きな方。
    • 自眉が比較的しっかり生えている方。

トレンド2: “Straight Arch” (ストレートアーチ眉) – 上品さと強さの両立

かつて流行した韓国風の完全な平行眉と、欧米風の角度のあるアーチ眉の、ちょうど中間に位置するのが「ストレートアーチ眉」です。直線的な凛々しさと、アーチの持つ女性らしさを兼ね備えた、洗練された大人のためのデザインです。

  • デザインの特徴:
    • 眉頭から眉山にかけては、ほぼ直線的なラインを意識。
    • 眉山は角をつけすぎず、なだらかなカーブを描いて眉尻へと繋がる。
    • 太さはやや細め〜普通で、知的な印象を与える。
  • アートメイクでの再現方法:
    • 「毛並み」でキリッとした毛流れを作りつつ、「パウダー」で眉尻にかけての美しいラインを形成する「コンビネーション」が最適です。
    • 黄金比を意識しつつ、眉山をやや外側に設定することで、顔に立体感が生まれ、リフトアップ効果も期待できます。
  • 似合う人:
    • 知的で、クール、エレガントな印象を目指す方。
    • 丸顔やベース型で、顔をシャープに見せたい方。
    • オフィスシーンにもマッチする、きちんと感のある眉を求める方。

トレンド3: “No-Makeup Brows” (ノーメイクアップ眉) – 究極のすっぴん風美眉

アートメイクをしていることさえ気づかせないほど、自然に溶け込むのが「ノーメイクアップ眉」です。作り込んだ感は一切なく、あくまで「元から眉が整っている人」を演出するのが目的です。

  • デザインの特徴:
    • 自眉の形から大きく変えず、足りない部分を補うことに徹する。
    • アウトラインはくっきりと取らず、パウダーでふんわりと色を乗せるイメージ。
    • カラーも自眉や髪色に完璧に馴染む、ごく自然な色を選択。
  • アートメイクでの再現方法:
    • 淡いグラデーションを作るのが得意な「パウダー」技法が最も適しています。マシンを使い、空気を含んだような非常に繊細なドットで色を入れていくことで、まるでティントで染めたかのような、透け感のある仕上がりになります。
    • 部分的に毛が足りない箇所には、「毛並み」を数本だけ足すことも効果的です。
  • 似合う人:
    • すっぴんでいることが多い、またはナチュラルメイクが基本の方。
    • アートメイクをしていることを、周囲に気づかれたくない方。
    • 男性の眉アートメイクにも、この考え方が応用されます。

これらのトレンドは、あくまであなたの個性を引き出すためのヒントです。大切なのは、トレンドを鵜呑みにするのではなく、そのエッセンスを取り入れながら、あなた自身の骨格や雰囲気に合わせて、施術者と一緒に最適なデザインを創り上げていくことです。

 

4. 失敗しないためのカラー選びのコツ

眉アートメイクにおいて、デザイン(形)と同じくらい、あるいはそれ以上に重要なのが「カラー(色)」の選択です。せっかく理想の形を手に入れても、色が自眉や髪色、肌の色に合っていなければ、途端に不自然に見えてしまいます。「海苔を貼り付けたみたいになった」「時間が経ったら赤っぽく変色した」といった失敗は、その多くがカラー選びに起因しています。ここでは、そうした失敗を避け、長期的に美しい眉を維持するための、プロのカラー選びのコツを伝授します。

カラー選びの3大要素:髪・肌・瞳

優れた施術者は、単一の要素で色を決めることはありません。あなたの持つ様々な要素を総合的に判断し、数十種類もの顔料(ピグメント)をミリグラム単位で調合し、あなただけのオーダーメイドカラーを創り出します。その際に考慮される3つの大きな要素が「髪・肌・瞳」です。

  • 1. 髪の色(Hair Color):
    • 最も基本的な合わせる対象です。ただし、カラーリングしている毛先の色ではなく、根元の地毛の色、または眉毛そのものの色に合わせるのが鉄則です。毛先の色に合わせると、根元が伸びてきた時にプリン状態になり、眉だけが浮いてしまいます。
    • 頻繁に髪色を変える方は、どんな髪色にも比較的合わせやすい、中間的な明るさのアッシュブラウンなどを選んでおくと無難です。
  • 2. 肌の色(Skin Tone & Undertone):
    • プロと素人のカラー選びで最も差が出るのが、この「肌のアンダートーン(基調となる色)」の考慮です。
    • イエローベース(イエベ)の肌: 黄みがかった温かみのある肌色の方。手首の血管が緑っぽく見える傾向があります。イエベの方には、黄みやオレンジみを含んだウォーム系のブラウン(ライトブラウン、チョコレートブラウンなど)がよく馴染みます。アッシュ系の色を選ぶと、顔色が悪く見えてしまうことがあります。
    • ブルーベース(ブルベ)の肌: 青みやピンクみがかった涼しげな肌色の方。手首の血管が青や紫っぽく見える傾向があります。ブルベの方には、赤みを抑えたクール系のブラウン(アッシュブラウン、グレー、オリーブブラウンなど)が似合います。黄みの強いブラウンを選ぶと、眉だけが浮いて見えたり、時間が経つと赤っぽく変色したりする原因になります。
  • 3. 瞳の色(Eye Color):
    • 瞳の色も、似合うカラーを見つけるための重要なヒントになります。
    • 明るい茶色系の瞳を持つ方には、やはり明るめのブラウン系が自然に馴染みます。
    • 真っ黒、あるいはこげ茶色の瞳を持つ方には、グレーがかったダークブラウンなどが、目力を引き立て、知的な印象を与えます。

変色・退色のリスクを理解する

アートメイクの色素は、時間の経過と共に少しずつ薄くなっていきます(退色)。この退色の過程で、特定の色が不自然に残ってしまうことがあります。

  • 赤っぽく変色する原因: 安価な顔料に含まれる酸化鉄が、時間の経過と共に赤みだけを残してしまうことがあります。また、ブルベの方がウォーム系のブラウンを入れると、肌の青みと反応して赤みが強調されることもあります。
  • 青っぽく、グレーっぽく変色する原因: 黒い色素を単独で、あるいは多く使いすぎると、時間が経った時に青みがかったり、灰色になったりすることがあります。プロは、変色を防ぐために、黒の色素にオレンジや黄色の「補色」を少量混ぜることで、退色しても自然なブラウンが残るように調整します。

カウンセリングでは、「時間が経った時に、どのような色に退色していく可能性があるか」「変色を防ぐために、どのような工夫をしてくれるのか」といった、一歩踏み込んだ質問をしてみましょう。その質問に、論理的に、かつ自信を持って答えられる施術者は、色素に関する深い知識を持っている証拠です。

カウンセリングでの最終確認

最終的なカラーは、必ずカウンセリングで実際に肌の上に乗せて確認させてもらいましょう。

  • 施術者は、調合した色素を、眉の近くの額あたりに少量乗せてくれます。
  • その際、自然光の入る明るい場所で、鏡を見て自分の肌色に馴染んでいるか、理想のイメージと合っているかをしっかりと確認してください。

色の選択は、一度入れてしまうと修正が困難です。施術者の提案を尊重しつつも、最後は自分自身が心から納得できる色を選ぶことが、後悔しないための最も大切なステップです。

 

5. 施術後のリアルな経過とダウンタイム日記

眉アートメイクの施術が無事に終わっても、それで完成ではありません。むしろ、そこからが本当のスタートです。色素が皮膚に定着し、美しい眉が完成するまでには、約1ヶ月間の「ダウンタイム」と呼ばれる治癒期間が必要です。この期間の経過や注意点を知らないと、「色が濃すぎる!失敗?」「かさぶたが剥がれて色が消えた!」と、不要な不安に駆られてしまうことになります。ここでは、施術当日から完成までのリアルな経過を、日記形式で詳しく解説します。

施術当日(Day 1):濃い?

  • 状態: 施術直後の眉は、施術直後は色が濃く、ラインもくっきりとシャープに見えます。これは、色素がまだ皮膚の表面近くにあり、また麻酔や施術の影響で少し赤みや腫れが出ているためです。
  • 感覚: 麻酔が切れると、少しヒリヒリとした痛みや、日焼けした後のような熱感を感じることがあります。クリニックで処方された軟膏を塗布し、なるべく触らないように過ごします。
  • 生活の注意: 当日は、飲酒や激しい運動、長風呂など、血行が良くなる行為は避けてください。炎症が強く出る原因になります。

施術後2〜4日目(Day 2-4):さらに濃く!かさぶた形成期

  • 状態: 眉の色が、施術当日よりもさらに濃く、暗くなったように感じます。傷が治る過程で、薄いかさぶた(痂皮)が形成され始めるためです。眉の周りの皮膚が少し突っ張るような感覚があるかもしれません。
  • 感覚: ヒリヒリとした痛みはほとんどなくなりますが、治癒の過程でかゆみが出てくることがあります。ここで絶対にやってはいけないのが、眉を掻いたり、かさぶたを無理に剥がしたりすることです。色素が一緒に剥がれ落ちてしまい、色ムラの原因になります。
  • 生活の注意: クリニックの指示通り、ワセリンを優しく塗布します。洗顔は、眉を濡らさないように、拭き取りシートなどを活用するのがおすすめです。

施術後5〜10日目(Day 5-10):ポロポロ…かさぶた脱落期

  • 状態: かさぶたが自然に剥がれ落ち始めます。洗顔時や、朝起きた時に、ポロポロと剥がれていることに気づくでしょう。この時期、眉はまだらに見え、非常に不格好に感じられるかもしれません。また、かさぶたが剥がれた直後の皮膚は、色が非常に薄く、まるで消えてしまったかのように見えることがあります。
  • 「色が消えた!?」パニックにならないで!: これは「ゴーストフェーズ」とも呼ばれ、誰もが通る道です。かさぶたと一緒に表面の色素が剥がれ、新しい皮膚が再生する過程で、深い層の色素が一時的に見えなくなっているだけです。ここから約2週間かけて、徐々に色が浮かび上がってきます。
  • 生活の注意: かさぶたが気になっても、自然に剥がれ落ちるのを待ちましょう。この時期から、眉を濡らしての優しい洗顔が可能になることが多いですが、ゴシゴシこするのは厳禁です。

施術後11日〜1ヶ月(Day 11-28):色が戻ってくる定着期

  • 状態: かさぶたが完全に剥がれ落ち、一時的に消えたように見えていた色が、皮膚の再生と共に内側からじんわりと浮かび上がってきます。日を追うごとに、色が安定し、肌に馴染んでいくのが実感できるでしょう。
  • 仕上がり: 施術直後の濃さはなくなり、非常にナチュラルで、ふんわりとした色味に落ち着きます。一般的に、1回目の施術では、全体の30%〜50%程度の色素が定着すると言われています。ところどころ色が薄い部分や、少し左右差が気になる部分が出てくるのは、ごく自然なことです。

施術後1ヶ月半〜2ヶ月:2回目の施術と完成

  • リタッチの重要性: 1回目の施術後の色の定着具合やデザインの微調整を行うために、通常2回目の施術が行われます。1回目はデザインと色の土台作り、2回目で密度を上げ、細部を修正し、完成度を高める、という2ステップで考えるのがアートメイクの基本です。
  • 完成: 2回目の施術後、再び同じダウンタイムの経過をたどり、約1ヶ月後に、ようやく眉アートメイクの最終的な完成形となります。

ダウンタイム中の見た目の変化に一喜一憂せず、「こういう経過をたどるものだ」と理解しておくことが、ストレスなく完成までの期間を過ごすための最大の秘訣です。

 

6. 眉アートメイクの値段とクリニック選びの注意点

眉アートメイクは、あなたの印象を大きく左右し、長期的に付き合っていくものだからこそ、施術を受けるクリニック選びは絶対に妥協してはならない最重要ポイントです。しかし、「何を基準に選べばいいの?」「値段はどれくらいが適正なの?」と悩む方も多いでしょう。ここでは、費用の相場観と、失敗しないためのクリニック選びにおける、具体的で実践的な注意点を解説します。

眉アートメイクの費用相場

眉アートメイクは自由診療であり、クリニックの立地や施術者の技術レベル、使用する技術によって費用は大きく変動します。安さだけで選ぶと、取り返しのつかない失敗に繋がる可能性があるため、まずは適正な相場を知っておくことが重要です。

  • 一般的な費用相場(2回セット):
    • 総額で8万円〜15万円程度が、現在の標準的な価格帯と言えるでしょう。これには、通常2回の施術(初回+リタッチ)と、カウンセリング料、指名料(かかる場合)、麻酔代、アフターケアの軟膏代などが含まれます。
  • 内訳の例:
    • 施術料: 技法によって異なり、「毛並み」や「パウダー」よりも、2つを組み合わせた「コンビネーション」の方が高くなる傾向があります。
    • 指名料: 経験豊富な人気のアーティストを指名する場合、追加料金がかかることがあります。

注意点:

相場よりも極端に安い料金を提示しているクリニックには注意が必要です。経験の浅い施術者のトレーニング目的であったり、安全管理や衛生面でのコストを削減していたり、あるいは後から高額なオプションを勧められる可能性も否定できません。価格は、技術、安全性、そして安心の対価であると心得ましょう。

失敗しないクリニック選びの5つの鉄則

後悔しないために、カウンセリングへ行く前に、そしてカウンセリングの場で、以下の5つのポイントを必ずチェックしてください。

鉄則1:【大前提】医療機関であることを確認する

  • 前述の通り、アートメイクは医療行為です。施術を行うのは、医師または看護師でなければなりません。ホームページなどで、クリニック(診療所)としての認可を受けているか、施術者の医療資格が明記されているかを必ず確認してください。エステサロンでの施術は違法であり、論外です。

鉄則2: 施術者の症例写真(ポートフォリオ)を徹底的に吟味する

  • 施術者の技術力と美的センスを判断する上で、最も重要なのが症例写真です。
  • 見るべきポイント:
    • 自分と似た骨格や肌質、年代の症例があるか: あなたの理想を、あなたのキャンバス(肌)で実現できるかどうかの判断材料になります。
    • デザインのバリエーションが豊富か: 同じようなデザインばかりでなく、様々な顔立ちに合わせて多様なデザインを提案できているか。これは、施術者の引き出しの多さを示します。
    • 自分の理想とするデザインの方向性と合っているか: ナチュラル系が得意なのか、くっきりとしたメイク感のあるデザインが得意なのか、その施術者の「作風」が自分の好みと一致しているかを見極めましょう。

鉄則3: カウンセリングの質と誠実さを見極める

  • 良いクリニックは、カウンセリングを非常に重視します。
  • チェックリスト:
    • 施術者本人がカウンセリングを行うか: カウンセラー任せにせず、実際に施術を担当するアーティストが、あなたの希望をヒアリングし、デザインの提案をしてくれるか。
    • 十分な時間を確保してくれるか: 流れ作業のように短時間で終わらせるのではなく、あなたの疑問や不安が解消されるまで、じっくりと向き合ってくれるか。
    • メリットだけでなく、リスクやデメリットも正直に説明するか: ダウンタイムの辛さ、アレルギーのリスク、将来的な除去の難しさなど、ネガティブな情報も包み隠さず伝えてくれるか。
    • 強引な勧誘がないか: その場での契約を迫ったりせず、「一度持ち帰って検討してください」という姿勢があるか。

鉄則4: 衛生管理が徹底されているか

  • 安全な施術の根幹をなすのが衛生管理です。
  • 確認事項:
    • 針や色素、グローブなど、肌に触れるものは全て使い捨て(ディスポーザブル)であること。
    • 施術環境が清潔に保たれていること。
    • カウンセリング時に、衛生管理への取り組みについて明確に説明してくれること。

鉄則5: アフターフォロー体制が整っているか

  • アートメイクは、施術して終わりではありません。ダウンタイム中の不安な点や、万が一の肌トラブルに対応してくれる体制が整っているかを確認しましょう。
  • 施術後の検診の有無や、トラブル発生時の連絡先、皮膚科医との連携体制などを事前に確認しておくと安心です。

これらの鉄則を基に、最低でも2〜3ヶ所のクリニックでカウンセLINGを受け、比較検討することが、最高のパートナーを見つけるための最も確実な方法です。

 

7. 経験者が語るメリットとリアルなデメリット

眉アートメイクは、多くの人にとって生活の質(QOL)を劇的に向上させる素晴らしい技術ですが、光があれば影があるように、良い面だけでなく、事前に理解しておくべきデメリットや注意点も存在します。ここでは、実際に眉アートメイクを経験した多くの人々が語る、リアルなメリットとデメリットを、包み隠さずご紹介します。

経験者が実感する!人生が変わるほどの5つのメリット

  1. 【圧倒的な時短】朝のメイク時間が劇的に短縮される
    • これは、経験者が最も大きなメリットとして挙げる点です。眉は顔の印象を左右する重要なパーツでありながら、左右対称に、そして美しく描くのは非常に難しく、時間がかかるもの。アートメイクによって、その最も困難な工程が不要になります。「朝の準備時間が15分も短縮された」「寝坊しても、眉だけは完璧だから焦らない」といった声は、数えきれないほど聞かれます。この「朝の余裕」は、一日をポジティブな気持ちでスタートさせてくれる、何にも代えがたい価値があります。
  2. 【水や汗に無敵】24時間、消えない眉がもたらす絶大な安心感
    • スポーツで汗をかく、温泉やプール、お泊まり、夏のレジャー。これまでの人生で、眉が消えることを気にして心から楽しめなかった瞬間はありませんか?アートメイクは、そんな悩みから完全にあなたを解放してくれます。汗を拭っても、顔を洗っても、美しい眉はそのまま。「彼との初めてのお泊まりも、すっぴんに自信が持てた」「ジムで思い切り汗を流せるようになった」など、アクティブなライフスタイルを送る人々にとって、その恩恵は計り知れません。
  3. 【再現性の担保】プロがデザインした「黄金比の眉」が常に自分のものに
    • 自分で眉を描くと、その日のコンディションによって上手くいったり、いかなかったり。しかしアートメイクなら、専門家があなたの骨格に合わせてデザインした、最も美しく見える「黄金比の眉」が、常にあなたの顔に存在します。これにより、顔全体のバランスが整い、知らず知らずのうちに自分に自信が持てるようになります。「写真を撮られるのが怖くなくなった」「人から『垢抜けたね』と言われるようになった」という声も多く、セルフイメージの向上に大きく貢献します。
  4. 【メイクのガイドライン】眉メイクが驚くほど簡単になる
    • アートメイクを入れたからといって、永久に眉メイクが不要になるわけではありません。気分やファッションに合わせて、少し太くしたり、色を変えたりしたい時もあるでしょう。そんな時、アートメイクは完璧な「下書き」として機能します。すでに美しい形があるので、その上をパウダーや眉マスカラでなぞるだけで、誰でも簡単にプロ級の眉メイクが完成します。「眉メイクの迷いがなくなり、メイク全体が楽しくなった」という声は非常に多いです。
  5. 【コンプレックスの解消】眉の悩みがなくなり、精神的に解放される
    • 眉が薄い、左右非対称、一部分だけ毛が生えてこないといった悩みは、長年のコンプレックスになりがちです。アートメイクは、こうした物理的な悩みを解消するだけでなく、「眉が変じゃないか」と常に気にしていた精神的な束縛からも解放してくれます。前髪で眉を隠す必要がなくなり、好きなヘアスタイルに挑戦できるようになったり、人と話す時に自信を持って相手の目を見られるようになったり。その精神的なメリットは、計り知れないものがあります。

覚悟しておくべき!リアルな5つのデメリット

  1. 【金銭的負担】初期投資とメンテナンス費用がかかる
    • 前述の通り、眉アートメイクは決して安い施術ではありません。2回セットで10万円前後が相場であり、これは大きな初期投資となります。
  2. 【デザインの制約】簡単には消せない・変えられない
    • アートメイクは1〜3年で薄くなるとはいえ、その期間はデザインを根本的に変えることはできません。太眉が流行している時に施術し、その後細眉ブームが来ても、すぐには対応できないのです。そのため、流行を追いすぎた奇抜なデザインではなく、数年後も飽きがこない、ベーシックでナチュラルなデザインを選択することが、後悔しないための鉄則です。
  3. 【ダウンタイム】完成までの約1週間、見た目や生活に制限がある
    • 施術直後の「眉が濃すぎる期間」や、かさぶたがポロポロと剥ける「まだらな期間」は、見た目が気になる人にとっては少しストレスかもしれません。大事なイベントの直前に施術を受けるのは避けるべきです。また、その期間は眉を濡らせない、汗をかく運動ができないなど、生活に多少の制限がかかります。このダウンタイムを乗り越える覚悟が必要です。
  4. 【痛みとリスク】医療行為としての痛みやリスクはゼロではない
    • 通常、麻酔クリームを使用するため、強い痛みを感じることは稀ですが、それでも「毛を抜かれているようなチクチクした感覚」や、骨に響くような感覚を伴うことがあります。痛みの感じ方には個人差があります。また、頻度は低いものの、医療行為である以上、感染症やアレルギー反応、麻酔薬による副作用といったリスクはゼロではありません。

これらのメリットとデメリットを天秤にかけ、自分にとってアートメイクが本当に必要な投資なのかを、冷静に判断することが重要です。

 

8. メンズ眉アートメイクの魅力と事例

かつて美容医療は女性が中心でしたが、近年、男性の美意識は飛躍的に高まっています。特に、顔の印象を大きく左右する「眉」への関心は高く、ビジネスやプライベートでの好印象を目的として、メンズ眉アートメイクを選択する男性が急増しています。男性の眉は、女性とは異なるデザインの哲学と目的があります。ここでは、その魅力と具体的な事例を深掘りしていきます。

なぜ今、男性に眉アートメイクが支持されるのか?

男性が眉アートメイクを求める動機は、単に「格好良くなりたい」という漠然としたものではなく、より具体的で実利的な目的が背景にあります。

  • 1. 清潔感と信頼感の向上:
    • ボサボサの眉や、薄くてぼんやりした眉は、どこか頼りなく、だらしない印象を与えがちです。アートメイクで眉の輪郭を整え、密度を足すことで、顔全体に清潔感が生まれ、キリッとした知的な印象になります。これは、営業職や接客業、人前に立つ仕事の男性にとって、相手に信頼感や安心感を与えるための、強力なビジネスツールとなり得ます。
  • 2. コンプレックスの解消と若返り効果:
    • 「眉が左右非対称」「若い頃に抜きすぎて生えてこない」「加齢で眉が薄く、麿(まろ)のようになった」といった悩みは、男性に非常に多く見られます。これらのコンプレックスを解消することで、自分に自信が持てるようになります。また、眉尻がしっかりしていると、顔全体がリフトアップして見えるため、実年齢より若々しく、エネルギッシュな印象を与える効果も期待できます。
  • 3. 究極の時短とセルフケアの簡略化:
    • 眉を整える習慣のある男性は増えていますが、毎日のように自分で描いたり、定期的にサロンで整えたりするのは、手間も時間もかかります。アートメイクをすれば、そうした日々の面倒なセルフケアから解放されます。自分で手入れをする際も、アートメイクの形に沿って余分な毛を剃るだけで良いため、手入れが格段に楽になります。

メンズ眉アートメイクのデザイン哲学:「バレない」が最重要

女性のアートメイクが「メイク感」を出すことを一つの目的とするのに対し、男性のアートメイクのデザインで最も重視されるのは、「アートメイクをしているとバレない、究極の自然さ」です。いかにも「やりました」感が出てしまうのは、男性にとっては最も避けたい結果です。

  • デザインの特徴:
    • 形: 女性のようにカーブをつけたアーチ型ではなく、男らしさを感じさせる直線的なストレート眉が基本です。眉山も角をつけすぎず、なだらかに仕上げます。
    • 太さ: 細すぎる眉は女性的な印象になるため、ある程度の太さを保ち、頼りがいのある印象を演出します。
    • 輪郭: アウトラインをくっきりと取りすぎず、あえて少しぼかすことで、作り込んだ感をなくし、自然な仕上がりを目指します。
  • 最適な施術技法:
    • この「バレない自然さ」を再現するために、メンズ眉アートメイクでは、1本1本毛を描き足していく「毛並み(マイクロブレーディング)」が圧倒的に人気です。元々の自眉に馴染むように、毛流れや密度を緻密に計算して描き足すことで、まるで生まれつき眉が整っているかのような、リアルな質感を追求します。

ケーススタディ:こんな男性におすすめ

  • Case 1: 営業職の30代男性
    • 悩み: 眉が薄く、全体的にぼんやりしているため、頼りない印象に見られることがある。
    • 提案: 直線的なストレート眉をベースに、眉尻を少しだけシャープにデザイン。毛並み技法で全体の密度を均一にアップさせる。
    • 結果: 目元に力が生まれ、精悍で信頼感のある印象に。商談の場でも自信を持って相手の目を見て話せるようになった。
  • Case 2: 経営者の50代男性
    • 悩み: 加齢により眉毛が抜け、特に眉尻がなくなってしまった(麿眉)。疲れて見えたり、老けて見えたりするのが気になる。
    • 提案: 元々の眉の骨格を活かしつつ、短くなった眉尻を黄金比の位置まで自然に延長。少し太さを足して、威厳と若々しさをプラス。
    • 結果: 顔全体が引き締まり、5歳は若返ったような印象に。エネルギッシュな見た目が、ビジネスの場での説得力を高める。
  • Case 3: トレーニングが趣味の20代男性
    • 悩み: 眉毛はしっかりあるが、左右の形が非対称なのが気になる。トレーニングで汗をかくと、アイブロウペンシルで描いた部分が消えてしまう。
    • 提案: 左右のバランスを整えることを主眼に、足りない部分にだけ毛並みを足してシンメトリーな形に。
    • 結果: 汗を気にすることなくトレーニングに集中できるように。整った眉が、鍛えられた肉体との相乗効果で、より洗練された印象を与える。

メンズ眉アートメイクは、もはや特別なものではなく、ビジネスマンの身だしなみ、そして自己投資の一環として、新たなスタンダードになりつつあります。

 

9. アフターケアで美眉を長持ちさせる秘訣

高額な費用とダウンタイムを経て手に入れた、理想の眉アートメイク。その美しさを、できるだけ長く、そして綺麗に保つためには、施術後の「アフターケア」が極めて重要になります。施術者の技術が50%、そしてあなた自身のアフターケアが50%で、アートメイクの最終的な仕上がりが決まると言っても過言ではありません。特に、施術後1週間の過ごし方が、色素の定着率を大きく左右します。ここでは、美眉を長持ちさせるための、具体的なアフターケアの秘訣を徹底解説します。

【最重要】施術後1週間のゴールデンルール

施術後の皮膚は、目には見えない無数の細かい傷がついている、非常にデリケートな状態です。この期間に、いかに皮膚を優しく保護し、色素が流れ出るのを防ぐかが、定着を成功させる鍵となります。

  1. とにかく濡らさない・触らない:
    • 施術後24時間は、眉を水に濡らすことを完全に避けてください。
    • 施術後1週間は、洗顔時に眉に水がかからないように、細心の注意を払います。クレンジングシートで顔を拭いたり、眉を避けて洗顔フォームを泡立て、シャワーを直接顔に当てずに洗い流したりする工夫が必要です。
    • サウナ、長風呂、激しい運動、プールなど、汗を大量にかく行為や、眉が長時間湿気にさらされる行為は、色素が滲んだり、流れ出たりする原因となるため、最低2週間は厳禁です。
  2. 処方された軟膏を正しく塗布する:
    • クリニックから、ワセリンなどの保湿・保護用の軟膏が処方されます。指示された用法・用量を守り、清潔な綿棒で優しく塗布してください。
    • 軟膏の役割は、傷口を乾燥から守り、雑菌の侵入を防ぎ、皮膚の再生を助けることです。薄い膜でコーティングするようなイメージで、厚塗りにならないように注意しましょう。
  3. かさぶたは絶対に剥がさない:
    • ダウンタイムの経過で説明した通り、数日後からかゆみと共にかさぶたが形成されます。このかさぶたを、気になってカリカリと剥がしてしまうと、色素が一緒にごっそりと剥がれ落ち、深刻な色ムラの原因となります。
    • かさぶたは、下の皮膚が再生したことを知らせるサインです。自然にポロポロと剥がれ落ちるのを、辛抱強く待ちましょう。
  4. 紫外線対策を徹底する:
    • 施術後のデリケートな肌に紫外線が当たると、色素沈着を起こしたり、色素の変色を招いたりする可能性があります。
    • 外出時は、つばの広い帽子やサングラスを活用し、眉に直接紫外線が当たらないように工夫してください。ただし、日焼け止めを直接眉に塗るのは、傷が完全に治癒するまでの約1ヶ月間は避けてください。

【長期的視点】美しさをキープするための生活習慣

ダウンタイムが終わった後も、日々の少しの心がけで、アートメイクの持ちは大きく変わってきます。

  1. 【最重要】日々の紫外線対策:
    • アートメイクの色素にとって、最大の敵は紫外線です。紫外線は、色素を分解し、退色を早める最も大きな原因となります。
    • ダウンタイムが終わった後は、毎日、スキンケアの一環として眉にも日焼け止めを塗る習慣をつけましょう。これにより、色素の鮮やかさが格段に長持ちします。
  2. スキンケア製品に注意する:
    • ピーリング作用のあるスキンケア製品、特にAHA(フルーツ酸)、BHA(サリチル酸)、レチノール、トレチノイン、高濃度のビタミンCなどが含まれるものは、肌のターンオーバーを促進する効果があります。
    • これらの成分を眉に直接塗布すると、アートメイクの退色を早めてしまう可能性があります。使用する際は、眉の部分を避けて塗るように心がけましょう。
  3. オイルクレンジングの使用:
    • オイルクレンジングが直接的にアートメイクを消してしまうわけではありませんが、一部の施術者は、油分が色素の粒子を浮き上がらせる可能性を指摘しています。
    • 心配な方は、眉周りのメイクを落とす際には、オイルフリーのクレンジングや、よりマイルドなミルクタイプ、ジェルタイプなどを使用するのも一つの方法です。
  4. 定期的なリタッチ(メンテナンス):
    • どれだけ丁寧にケアをしても、アートメイクは時間と共に必ず薄くなっていきます。色が薄くなったり、形がぼやけてきたりしたら、それはリタッチのサインです。

丁寧なアフターケアは、あなたの努力に、アートメイクが最高の形で応えてくれるための、最も大切な約束事なのです。

 

10. セルフ眉メイクが楽になる感動体験

眉アートメイクがもたらす最大の恩恵の一つは、日々の生活における「感動的なまでの楽さ」です。それは単なる時短以上の、精神的な解放感と自信をもたらしてくれます。ここでは、アートメイクを経験した多くの人々が語る、「セルフ眉メイク」との格闘の日々からの卒業と、その先にある新しい日常について、共感の声を交えながらご紹介します。

「ビフォア」:眉メイクという名の毎朝の闘い

アートメイク未経験の方なら、きっと頷けるのではないでしょうか。鏡の前で繰り広げられる、あの静かなる闘いを。

  • 終わらない左右非対称との戦い:
    • 「右眉は上手く描けたのに、左眉がどうしても同じにならない…!」「左に合わせようと右を修正したら、今度は右が変になった…」この無限ループに陥り、気づけば眉だけがどんどん太くなっていく。朝の貴重な5分、10分が、この不毛な戦いに費やされていきます。
  • 正解がわからないデザインの迷子:
    • 「自分に似合う眉の形って、一体何が正解なの?」「トレンドの平行眉に挑戦したいけど、どう描けばいいかわからない」と、永遠に答えの出ない問いに悩み続ける日々。結局、いつもと同じ無難な眉に落ち着いてしまうものの、心の中では満たされていない…。
  • 天候と時間に怯える毎日:
    • 夏の暑い日、満員電車で汗をかき、「眉、消えてないかな?」とスマホのカメラでこっそりチェック。急な雨に降られ、眉が半分消えてしまった悲劇。夕方になると、皮脂で眉尻が消え失せ、意気消沈。眉の存在に、一日中、心を縛られている感覚。

これらは、多くの女性が日常的に経験している、小さな、しかし確実なストレスです。この毎日の積み重ねが、知らず知らずのうちに、私たちの時間と自信を奪っているのかもしれません。

「アフター」:人生から「眉の悩み」が消える感動

そして、眉アートメイク後。あなたの日常は、劇的に、そして感動的に変化します。

  • 感動①:ガイドラインがあることの絶対的な安心感
    • 朝、鏡の前に立つと、そこにはすでにプロがデザインした完璧な眉が存在します。もはや、ゼロから形を作る必要はありません。
    • その日の気分で少しメイクを足したい時も、アートメイクという完璧な「下書き」があるため、その上をパウダーアイブロウでサッとなぞるだけ。時間にして、わずか30秒。これまで10分かかっていた作業が、一瞬で、しかもプロ級の仕上がりに。この感動は、経験した人にしか分かりません。
  • 感動②:すっぴんへの自信が、行動を変える
    • これまで「ちょっとそこまで」のコンビニに行くにも、最低限、眉だけは描かなければと、憂鬱な気持ちになっていませんでしたか?アートメイク後は、文字通り「すっぴん」のまま、誰に会っても怖くありません。
    • 急な来客、宅配便の受け取り、彼とのお泊まり、温泉旅行。あらゆるシーンで、眉を気にすることなく、堂々としていられる。この精神的な解放感は、あなたの行動範囲を広げ、毎日をよりアクティブで楽しいものに変えてくれます。
  • 感動③:新しいメイクに挑戦する楽しさ
    • 眉メイクという大きなタスクから解放されると、不思議と、他のパーツメイクに時間をかけ、楽しむ余裕が生まれます。
    • 「眉に時間がかからなくなった分、新しいアイシャドウの色に挑戦してみよう」「リップを主役にしたメイクを楽しんでみよう」と、メイクアップそのものへの探究心が湧いてきます。眉という土台が整うことで、顔全体のメイクバランスが取りやすくなり、あなたの美しさをさらに引き出すことができるのです。

眉アートメイクは、単に眉を描く手間を省くための技術ではありません。それは、あなたの貴重な時間と自信を取り戻し、日々の生活から一つの大きなストレスを消し去るための、パワフルな自己投資です。この感動的な体験が、あなたの毎日をより輝かせる、大きな一歩となることは間違いありません。

 

まとめ

この記事では、理想の眉を手に入れるための「眉アートメイク」について、その基本知識から最新トレンド、クリニック選びの注意点、そしてリアルな体験談に至るまで、あらゆる角度から徹底的に解説してきました。

眉アートメイクは、皮膚にごく浅く色素を注入する医療行為であり、その成功は、信頼できる医療機関で、高い技術と美的センスを持つ施術者に出会えるかどうかにかかっています。施術方法には「毛並み」「パウダー」「コンビネーション」といった種類があり、自分自身の骨格やなりたいイメージに合わせて、最適なデザインとカラーを選択することが重要です。

また、施術後の約1週間のダウンタイムと、その後の長期的なアフターケアが、仕上がりの美しさと持続期間を大きく左右します。メリットだけでなく、費用や修正の難しさといったデメリットも正しく理解した上で、最終的な決断を下す必要があります。

眉アートメイクは、あなたの毎日のメイク時間を劇的に短縮し、水や汗を気にすることのないストレスフリーな生活をもたらします。それは、単なる美容施術ではなく、あなたの時間と自信を取り戻し、人生の質(QOL)を向上させるための、賢明な自己投資と言えるでしょう。このガイドが、あなたの後悔のない選択の一助となり、理想の眉と共に、より輝く毎日を送るきっかけとなることを、心から願っています。

美容医療は 「自己肯定感を高めるための選択肢のひとつ」 という信念の もと、一人ひとりの美しさと真摯に向き合う診療スタイルを貫いています。現在は、アジアの美容外科医との技術交流や教育にも力を入れ、国際的なネットワークづくりにも取り組んでいます。

  • <所属学会>

  • 日本美容外科学会JSAS

  • 日本美容外科学会JSASPS

  • 日本形成外科学会

  • 乳房オンコプラスティック

  • <資格>

  • 日本外科学会専門医

  • コンデンスリッチファット療法認定医

  • Total Definer by Alfredo Hoyos 認定医

  • VASER Lipo 認定医

  • RIBXCAR 認定医

【監修医師】

Casa de GRACIA GINZA / GRACIA Clinic 理事長 美容外科医・医学博士 樋口 隆男 Takao Higuchi

18年間にわたり呼吸器外科医として臨床に携わり、 オーストラリアの肺移植チームでの勤務経験も持つ。外科医としての豊富な経験を土台に、10年前に美容外科へ転向。現在は東京・銀座と福岡に美容クリニックを展開し、これまでに10,000例以上の脂肪吸引、4,000例を超える豊胸手術を手がけている。特にベイザー脂肪吸引、ハイブリッド豊胸、脂肪注入豊尻、肋骨リモデリング(RIBXCAR)、タミータック、乳房吊り上げなどのボディデザインを得意とし、自然で美しいシルエットづくりに国内外から定評がある。