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2025.12.27
ボトックスの値段はいくら?部位別の料金相場と単位(ユニット)の考え方

「単位」が鍵!ボトックスの料金が決まる仕組みを分かりやすく解説

「ボトックス注射を受けてみたいけれど、値段が分かりにくくて一歩踏み出せない…」「クリニックのウェブサイトを見比べても、料金が全然違うのは一体なぜ?」そんな風に、期待と同時に多くの疑問を感じている方は、決して少なくないでしょう。ボトックスは、気になるシワの改善やシャープな小顔効果、つらい肩こりの緩和など、私たちの幅広い悩みに応えてくれる非常に人気の高い施術ですが、その料金体系は少し複雑です。ウェブサイトには「1部位」「単位(ユニット)」といった独特の言葉が並び、結局自分の悩みを解決するには総額でいくらかかるのか、正確にイメージするのは難しいかもしれません。

これから、ボトックスの費用について、その料金が決まる根本的な仕組みから、部位別の詳しい料金相場、そして価格を左右する様々な要因まで、一つひとつ丁寧に、そして徹底的に解説していきます。単なる料金の比較表を提示するだけでなく、なぜクリニックによって価格に大きな差が生まれるのか、表示価格の裏に隠された安さだけで選ぶことの危険性、そしてご自身の予算の中で最大限満足できる結果を得るためのクリニック選びの具体的なポイントまで、一歩踏み込んで具体的にお伝えします。この記事を最後まで読めば、ボトックスの費用に関する漠然とした不安や疑問は解消され、自信を持って施術への一歩を踏み出すための確かな知識が身についているはずです。

1. ボトックスの料金が決まる仕組み

ボトックス注射の料金は、主に以下の3つの要素の複雑な組み合わせで決まります。この基本的な仕組みを理解することが、一見複雑に見える料金表を正しく読み解き、自分に合ったクリニックを見つけるための重要な第一歩です。

  • 使用する薬剤(製剤)の種類
    ボトックス注射で使われる薬剤(ボツリヌストキシン製剤)には、日本の厚生労働省が医薬品として有効性と安全性を承認しているアラガン社の「ボトックスビスタ®」を筆頭に、韓国製やドイツ製、イギリス製など、世界中には複数の種類が存在します。 安全性やこれまでの臨床データ、そして薬剤自体の原価がそれぞれ異なり、どの製剤を選ぶかによって料金が大きく変わってきます。
  • 注入する部位と量
    当然ながら、施術する部位(例えば、額、眉間、エラ、肩など)によって、その効果を発揮するために必要となるボトックスの注入量は全く異なります。 例えば、眉間のシワのように比較的小さな筋肉の動きを抑えるために少量注入する場合と、エラや肩のように大きく、力の強い筋肉にしっかりとアプローチするために大量に注入する場合とでは、料金に数倍の差が出ます。これは、オーダーメイドのスーツを仕立てる際に、使用する生地の量によって価格が変わるのと似ています。
  • クリニックの技術料や方針
    医師のこれまでの経験値や注入技術の高さ、クリニックが都心の一等地にあるかなどの立地条件、内装や設備の豪華さ、そしてアフターフォローの手厚さなども料金に反映される重要な要素です。 これらが、同じ部位・同じ製剤を使用したとしても、クリニックによって価格が大きく異なる根本的な理由の一つです。

この3つの要素が、各クリニックでどのようなバランスで組み合わされているのかを意識しながら料金表を見ていくと、その価格設定の背景やクリニックが何を大切にしているのかが、より深く理解できるでしょう。

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2. 「1部位」と「1単位(ユニット)」の料金体系

ボトックスの料金表で必ずと言っていいほど目にするのが、「1部位〇〇円」という分かりやすい表記と、「1単位(ユニット)〇〇円」という専門的な表記です。この2つの料金体系のメリット・デメリットを正確に理解しておくことは、ご自身に合った無駄のないプランを選ぶ上で非常に重要です。

「1部位」ごとの料金体系

これは、「額」「眉間」「目尻」「あごの梅干しジワ」といった施術箇所を1つのパッケージ(部位)として料金を設定する方法です。

  • メリット
    料金体系が非常にシンプルで分かりやすく、ボトックスが初めての方でも総額を簡単にイメージしやすいのが最大の特徴です。「額の横ジワと、眉間の縦ジワが気になる」という場合、ウェブサイトで「2部位」の料金を見れば、おおよその費用がすぐに把握できます。
  • デメリット
    部位ごとに注入量が予め決められていることが多いため、患者さん一人ひとりの筋肉の強さに合わせたミリ単位での細かな量の調整がしにくい場合があります。また、例えば「シワは深くないので、ごく少量だけ注入してほしい」という場合でも、1部位分の料金がかかるため、人によっては割高に感じることがあるかもしれません。

多くのクリニックでは、複数の部位を同時に施術することで、1部位あたりの料金が割引になるセットプランを用意しており、複数の悩みを同時に解決したい方にはお得になるケースが多いです。

「1単位(ユニット)」ごとの料金体系

ボトックスの薬剤の量を表す世界共通の独自の尺度である「単位(ユニット)」を基準に、使用した分だけ料金を支払う方法です。

  • メリット
    患者さん一人ひとりが持つ筋肉の強さや大きさ、悩みの深さに合わせて、注入量を1単位から細かく調整できる、完全なオーダーメイド治療が可能になるのが最大の利点です。「前回より少しだけ多めに打って効果を長持ちさせたい」「この部分は効きすぎると表情が硬くなるので、ごく少量に抑えたい」といった、細やかな要望に的確に応えることができます。
  • デメリット
    自分に必要な単位数が一体どれくらいなのか、専門的な知識がないと全く見当がつかない点です。そのため、カウンセリングで医師としっかり相談し、必要な単位数の目安と、それに応じた総額の見積もりを事前に必ず確認する必要があります。この確認を怠ると、会計時に思った以上の金額を請求される可能性もゼロではありません。

どちらの料金体系が良い・悪いということでは決してありません。料金の分かりやすさを重視し、まずは試してみたいという方は「部位ごと」、より自分に合った細やかな治療を追求したい、あるいはボトックス経験者で注入量のこだわりがある方は「単位ごと」の料金体系を採用しているクリニックを検討してみると良いでしょう。

3. 【部位別】眉間・額・エラ・肩の費用相場

ボトックス注射は、施術する部位によって必要となる薬剤の量や注入の難易度が異なるため、料金相場も大きく変わってきます。ここでは、特に人気の高い代表的な4つの部位について、一般的な費用相場と、価格に影響を与えるポイントを詳しく見ていきましょう。

眉間・額のボトックス

考え事をしたり、スマートフォンを見たりする際に、無意識のうちに力が入ってしまうことで刻まれる表情ジワの改善に絶大な人気を誇る部位です。

  • 料金相場:1部位あたり 8,000円~30,000円 程度
  • 注入量の目安:眉間(10~20単位)、額(10~20単位)程度
  • 特徴:比較的少ない注入量で、高い効果が期待できるため、ボトックスが全く初めての方でも挑戦しやすい部位として知られています。眉間の筋肉と額の筋肉は連動しているため、片方だけを治療すると、もう片方の動きが不自然に見えることがあります。そのため、多くの場合、セットで施術を受けることで、より自然でバランスの取れた滑らかなおでこを目指せます。クリニックによっては、眉間と額のセット割引が適用されることもあります。

エラのボトックス(小顔・食いしばり改善)

日中の食いしばりや、夜間の歯ぎしりなどで過度に発達したエラの筋肉(咬筋)に注入し、その緊張を和らげることで、フェイスラインをシャープに見せる施術です。

  • 料金相場:両側で 30,000円~70,000円 程度
  • 注入量の目安:両側で40~80単位程度
  • 特徴:表情ジワの改善に比べ、より多くのボトックスを、より深い層にある筋肉に正確に注入する必要があります。そのため、料金も比較的高めに設定されています。効果をしっかりと出すためには、患者さんの咬筋の大きさに応じた適切な量の注入が不可欠です。筋肉が非常に発達している方のために、通常量(40~50単位程度)と、倍量(80~100単位程度)のプランが用意されていることもあります。

肩のボトックス(肩こり緩和・美肩ライン形成)

慢性的な肩こりの原因となる僧帽筋の異常な緊張を和らげたり、トレーニングなどで盛り上がった肩のラインを滑らかにして、首を長くほっそりと見せたりする効果が期待できます。

  • 料金相場:両側で 10,000円~100,000円 程度
  • 注入量の目安:両側で40~200単位程度
  • 特徴:料金に非常に大きな幅があるのがこの部位の最大の特徴です。これは、肩こりの深刻なレベルや、理想とする肩のライン(なで肩形成など)によって、必要となる注入量が大きく異なるためです。「少しだけ楽になれば良い」という場合と、「ウエディングドレスを着るために、徹底的にラインを美しくしたい」という場合とでは、必要な単位数が全く違います。料金だけで判断せず、自分の悩みを解決するためにはどれくらいの量が必要で、総額はいくらになるのかを、医師としっかり相談することが極めて重要です。

4. なぜクリニックによって値段が違うのか

「同じエラボトックスで、アラガン社製の薬剤を使うのに、Aクリニックは5万円で、Bクリニックは8万円。この3万円の違いは一体何?」このような価格差に、疑問や不信感を抱く方もいるでしょう。クリニックによる料金の違いは、単に「高いから良い」「安いから悪い」という単純な問題ではなく、様々な要因が複雑に絡み合って生まれています。その背景を理解することが、賢いクリニック選びの鍵となります。

① 医師の技術力と経験
これが価格を左右する最も大きな要素と言えるでしょう。ボトックス注射は、適切な場所に、適切な深さに、適切な量を注入することで、初めて期待通りの美しい効果が得られます。筋肉の走行や解剖学を完全に熟知し、何千、何万という症例を経験しているベテラン医師の「技術料」は、価格に反映されるべき重要な価値です。注入後の表情の変化まで計算したデザイン力は、経験によって培われるものです。

② 使用する製剤の種類と管理体制
前述の通り、どのメーカーのボツリヌストキシン製剤を使用するかによって、クリニックが仕入れる原価が大きく異なります。一般的に、厚生労働省承認のアラガン社製は高価で、韓国製などは比較的安価な傾向にあります。また、ボツリヌストキシン製剤は熱に弱いため、製造元からクリニックに届くまで、そしてクリニックで保管される間、厳格な温度管理が求められます。この品質管理のためのコストも価格に含まれます。

③ クリニックの立地や広告宣伝費
都心の一等地(銀座、表参道、新宿など)にクリニックを構えている場合、高額な家賃などの運営コストが施術費用に上乗せされることがあります。また、テレビCMや雑誌、ウェブ広告に莫大な費用をかけている大手クリニックも、その宣伝費が価格に反映される傾向があります。

④ アフターフォローの手厚さ
施術後の検診(通常は2週間後程度)や、万が一効果が不十分だった場合の追加注入(リタッチ)を、すべて無料で丁寧に行っているクリニックもあります。こうした手厚い保証やアフターフォローも、料金に含まれる「安心」のためのコストの一部なのです。

これらの要素を総合的に考慮すると、価格が高いクリニックは、質の高い製剤を使用し、経験豊富な医師が、手厚いフォロー体制のもとで施術を行っている可能性が高い、と考えることができます。

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5. 使用するボトックス製剤(アラガン社製など)による価格差

ボトックスの価格を決定づける最も大きな要因の一つが、使用する「製剤」の種類です。現在、日本の美容クリニックで主に使用されている製剤には、それぞれ異なる特徴と価格帯があります。ご自身の価値観に合った製剤を選ぶための参考にしてください。

アラガン社製「ボトックスビスタ®」

  • 特徴
    日本の厚生労働省が唯一、眉間の表情ジワおよび目尻の表情ジワの治療の分野で有効性と安全性を承認している製品です。30年以上の非常に長い歴史と、世界中で蓄積された膨大な臨床データがあり、その信頼性は群を抜いているとされています。効果の発現や持続期間に関しても、結果が安定しており、予測しやすいのが特徴です。
  • 料金相場
    他の製剤に比べて高価な傾向にあります。表情ジワの場合、1部位あたり10,000円~30,000円程度が目安です。
  • どのような方に適しているか
    価格よりも、安全性や信頼性、これまでの豊富な実績を最優先したいと考える方に最も適しています。

韓国製のボツリヌストキシン製剤(ニューロノックス、ボツラックスなど)

  • 特徴
    複数のメーカーから製造されており、その多くが韓国のKFDA(韓国食品医薬品安全庁)の承認を得ています。ジェネリック医薬品(後発医薬品)のような位置づけであり、最大の特徴は、アラガン社製に比べて価格が非常に安いことです。
  • 料金相場
    アラガン社製の半額から3分の2程度の価格で提供されることが多く、1部位あたり5,000円~20,000円程度が目安です。
  • どのような方に適しているか
    とにかくコストを抑えて、まずはボトックスという治療を試してみたいという方に人気があります。

その他の製剤(ゼオミン、ディスポートなど)

  • 特徴
    ドイツ製の「ゼオミン」やイギリス製の「ディスポート」など、欧米で広く使用され、アメリカのFDA(食品医薬品局)の承認を得ている製品もあります。特にゼオミンは、繰り返し注入することで体内に抗体ができ、効果が弱まるリスクを低減するとされる特徴を持っています。
  • 料金相場
    韓国製とアラガン社製の中間くらい、あるいはアラガン社製と同等に設定されていることが多いようです。

どの製剤を選ぶかは、ご自身の価値観や美容医療に対する考え方、そして予算と大きく関わります。安全性と価格のバランスをじっくり考え、カウンセリングで各製剤の特徴やメリット・デメリットについて医師から詳しい説明を受け、心から納得した上で選択することが何よりも重要です。

6. モニターやキャンペーンを賢く利用する方法

「ボトックスに興味はあるけれど、通常価格では少し手が出しにくい…」そう考える方にとって、「モニター制度」やクリニックが不定期に実施するキャンペーンは、費用を抑えるための有効な選択肢となります。ただし、賢く利用するためにはいくつかの注意点があります。

モニター制度

モニター制度とは、施術後の写真や動画、体験談などをクリニックの広告(ウェブサイト、SNS、院内資料など)に提供することを条件に、通常よりも安い価格で施術を受けられる制度です。

  • 割引率
    クリニックや写真・動画の公開範囲(顔をすべて出すか、目元だけかなど)によって大きく異なりますが、中には通常価格の30%~50%オフなど、大幅な割引が適用されるケースもあります。
  • 注意点
    応募する際には、価格の魅力だけに目を奪われず、以下の点をご自身で厳しく確認することが不可欠です。

    • 写真や動画の具体的な公開範囲と使用期間(ウェブサイトのみか、雑誌広告にも使われるか等)
    • クリニックが指定する日程での通院義務の有無(術後1ヶ月、3ヶ月など)
    • 担当する医師の実績や経験(新人医師の研修目的ではないか)

キャンペーン

多くのクリニックでは、新規の患者さん向けや、特定の期間(開院記念など)や曜日に限定して、ボトックスの割引キャンペーンを実施しています。

  • 探し方
    クリニックの公式サイトや公式LINE、InstagramなどのSNSを定期的にチェックするのが最も確実です。「(地域名) ボトックス キャンペーン」などのキーワードで検索してみるのも良いでしょう。
  • 注意点
    キャンペーン価格が適用されるための条件(初回限定、特定の製剤のみ、平日限定など)を細部までよく確認しましょう。また、なぜキャンペーンで通常より安くなっているのか(新人医師の症例数を増やす目的など)の背景も、可能であればカウンセリングで確認しておくと、より安心して施術を受けられます。

モニターやキャンペーンは、賢く利用すれば高品質な治療を低価格で受ける絶好の機会となり得ます。ただし、価格だけに飛びつくのではなく、その条件や背景をしっかりと理解し、その上で信頼できるクリニックかどうかを見極める冷静な視点を忘れないようにしましょう。

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7.安さだけで選ぶ危険性

ボトックス注射のクリニックを選ぶ際、誰もが気になるのが「費用」です。しかし、地域の相場よりも極端に安い価格を提示しているクリニックには、十分な注意が必要な場合があります。安さだけを絶対的な基準に選んだ結果、思わぬトラブルに見舞われたり、全く効果を感じられず「安物買いの銭失い」になってしまったりする可能性があることを、事前に知っておきましょう。

価格が極端に安い場合に考えられる、その裏側の背景には、以下のようなものが挙げられます。

  • 経験の浅い医師が施術を担当している
    新人医師の技術研修(トレーニング)や、症例実績を増やす目的で、モニター価格やキャンペーン価格として安く設定している場合があります。あなたの顔は、誰かの練習台ではありません。
  • 品質管理が不十分な薬剤を使用している可能性
    ボツリヌストキシン製剤は、厳格な温度管理(冷蔵保存)が必要です。不適切なルートで個人輸入されたり、クリニック内での管理がずさんだったりする安価な製剤は、効果が不安定であったり、安全性が担保されていなかったりするリスクがあります。
  • 注入する単位(ユニット)が意図的に少ない
    一見すると価格は安くても、シワを改善したり、エラの筋肉を小さくしたりするには明らかに不十分な量のボトックスしか注入されないケースです。この場合、結局ほとんど効果を感じられずに追加注入が必要になり、かえって総額が高くついてしまうことも考えられます。
  • カウンセリングやアフターフォローが極端に不十分
    人件費を極限まで削減するために、カウンセリング時間が非常に短かったり、マニュアル通りの説明しかなかったり、術後の検診や相談に真摯に対応してくれなかったりする場合があります。

もちろん、広告宣伝費を抑えるなどの純粋な企業努力によって、質の高い医療を低価格で実現している優良なクリニックも存在します。しかし、その安さに明確で納得のいく理由があるかどうかを、カウンセリングなどを通じてご自身の目と耳で見極めることが、失敗しないための最も重要なポイントです。

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8. 初診料や追加料金について

クリニックのウェブサイトに大きく表示されている料金が、必ずしもあなたが会計時に支払う総額とは限らない、という点には、特に注意が必要です。提示されている金額に何が含まれていて、何が別途必要なのかを事前に確認しないと、「思っていたより高額になってしまった」という、不快なサプライズに見舞われかねません。

カウンセリングを受ける際には、以下の追加料金が発生する可能性があるかどうかを、見積もりをもらう際に必ず一つひとつ確認するようにしましょう。

  • 初診料・再診料
    クリニックによっては、施術費用とは別に、初診料や再診料が必要な場合があります。相場は3,000円~5,500円程度ですが、医師を指名する場合などに料金が変わることもあります。
  • カウンセリング料
    現在、多くのクリニックではカウンセリングは無料ですが、一部の著名な医師がいるクリニックなどでは有料の場合もあります。有料の場合は、その料金が施術代から引かれるのかどうかも確認しておきましょう。
  • 麻酔代
    注射時の痛みに不安がある方向けに、表面麻酔(麻酔クリーム)や笑気麻酔などをオプションで用意しているクリニックがあります。これらは別途料金(3,000円~5,000円程度)がかかることがほとんどです。
  • 針代
    注射時の痛みや内出血のリスクを少しでも減らすために、非常に細い針や、先端が丸くなっている特殊な針(マイクロカニューレなど)を使用する場合、追加料金(数千円程度)がかかることがあります。
  • 追加注入(リタッチ)費用
    術後、効果の出方を見て微調整を行う際の料金です。保証として無料で対応してくれるクリニックもあれば、使用した単位数に応じて有料となるクリニックもあります。これは非常に重要なポイントなので、必ず確認しましょう。

本当に誠実なクリニックは、カウンセリングの段階で、これらの諸費用をすべて含んだ総額の見積もりを、内訳とともに明確に提示してくれます。見積もりをもらったら、「この見積書に記載されている金額以外に、本日以降、追加で発生する可能性のある費用は一切ありませんか?」と、念を押してはっきりと質問することが、あなた自身を守るために大切です。

9. ボトックスの費用対効果を考える

ボトックス注射の費用を考える上で非常に大切なのは、単に支払う金額の大小だけでなく、「費用対効果」という視点です。数万円という投資によって、あなたはどのような価値を得られるのでしょうか。その価値は、支払う金額に見合っているのでしょうか。

シワ改善における費用対効果

例えば、あなたが長年悩んでいる眉間のシワに、3万円のボトックスを打つ場合を考えてみましょう。

  • 得られる効果(価値)
    • 周囲から「不機嫌そう」「怒っている?」と誤解されたり、実年齢より老けて見えたりする原因となるシワが改善される。
    • これ以上シワが深く刻まれるのを予防できる(未来への投資)
    • 毎朝、メイクでシワを隠すためのコンシーラー代や、その手間と時間を節約できる。
    • 1本数万円もする高価なエイジングケア化粧品を使い続けるコストと比べ、より確実な効果が期待できる。
    • 鏡を見るたびに感じていた憂鬱な気持ちがなくなり、表情が穏やかになることで、自分に自信が持てるようになる。

ボトックスの効果は一般的に3ヶ月~半年程度持続します。仮に4ヶ月持続したとすると、3万円 ÷ 4ヶ月 = 1ヶ月あたり7,500円の投資で、これらの多岐にわたる価値を得られると考えることができます。これを、あなたが毎月支払っている美容院やネイルサロン、ジムなどの費用と比較してみるのも良いかもしれません。

小顔・肩こり改善における費用対効果

エラボトックスや肩ボトックスも同様の考え方ができます。

  • エラボトックス:毎日の地道なマッサージや数万円もする美顔器を使っても得られなかったフェイスラインのシャープな変化を、1回の施術で実感できる可能性があります。
  • 肩ボトックス:長年悩まされ、仕事のパフォーマンスも低下させていたつらい肩こりから解放され、定期的に通っていたマッサージや整体の時間と費用を大幅に節約できるかもしれません。

もちろん、効果の感じ方には個人差があります。しかし、ボトックス注射は、単なる表面的な美容施術というだけでなく、日々のコンプレックスや身体的な不快症状を解消し、生活の質(QOL)そのものを向上させるための有効な手段となり得るのです。支払う金額と、それによって得られる身体的・精神的なメリットを天秤にかけ、ご自身にとってその投資価値があるかどうかをじっくり考えてみることが大切です。

10. 予算内で満足できるクリニックの選び方

ここまで、ボトックスの費用に関する様々な側面を詳しく見てきました。最後に、ご自身の限られた予算内で、最大限満足できる、後悔のない結果を得るために、心に留めておいてほしい実践的なポイントを具体的なアクションプランとしてまとめます。

  • 必ず複数のクリニックでカウンセリングを受ける
    これは最も重要なステップです。最低でも2~3つのクリニックでカウンセリングを受け、総額の見積もりを出してもらいましょう。料金だけでなく、クリニック全体の雰囲気、スタッフの対応、医師との相性、カウンセリングの丁寧さなどを肌で感じ、比較検討することが、最適な選択への第一歩です。
  • 料金の内訳を詳細に確認し、書面で受け取る
    提示された見積もりに、初診料や麻酔代、アフターケア費用などがすべて含まれているかを、項目ごとに指を差して確認します。「この金額以外に追加料金は発生しませんか?」とはっきりと質問しましょう。そして、その見積もりは必ず書面(あるいはデータ)で受け取り、持ち帰って冷静に検討する時間を作りましょう。
  •  医師の実績や症例写真を必ず確認する
    カウンセリングでは、担当してくれる医師が、ボトックス注射の経験が豊富かどうかを直接確認しましょう。そして、クリニックのウェブサイトやSNSなどで、その医師が実際に担当した症例写真を見て、ご自身の理想とする仕上がり(ナチュラルか、しっかり効果を出すか等)に近いかどうかをチェックすることも非常に重要です。
  • 使用する製剤の種類を選択できるか確認する
    安全性や実績を重視するならアラガン社製、コストを抑えたいなら韓国製など、複数の製剤の選択肢を提示してくれるクリニックは、患者さんのニーズに真摯に寄り添っている良いクリニックと言えます。それぞれのメリット・デメリットを公平に、そして分かりやすく説明してくれるかどうかも、信頼できる医師を見極めるための重要なポイントです。
  • 長期的な視点で無理のない予算計画を立てる
    ボトックスは、その効果を維持するためには定期的な施術が必要になることが多い治療です。初回だけでなく、2回目以降も無理なく続けられる価格帯のクリニックを選ぶことも、長期的な満足度に繋がります。

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費用と安心、どちらも譲れない。後悔しないためのクリニック選び最終結論

豊胸手術のような大きな手術と比較すると、ボトックスは比較的気軽に受けられる施術です。しかし、あなたの体に針を刺し、医薬品を注入する医療行為であることに変わりはありません。価格はクリニックを選ぶ上で非常に重要な要素ですが、それだけで全てを決めてしまうのではなく、安全性、医師の技術力、そして信頼性という絶対に譲れないフィルターを通して、総合的に判断することが、後悔のない、満足のいく選択をするための最も確実な方法なのです。

 

美容医療は 「自己肯定感を高めるための選択肢のひとつ」 という信念の もと、一人ひとりの美しさと真摯に向き合う診療スタイルを貫いています。現在は、アジアの美容外科医との技術交流や教育にも力を入れ、国際的なネットワークづくりにも取り組んでいます。

  • <所属学会>

  • 日本美容外科学会JSAS

  • 日本美容外科学会JSASPS

  • 日本形成外科学会

  • 乳房オンコプラスティック

  • <資格>

  • 日本外科学会専門医

  • コンデンスリッチファット療法認定医

  • Total Definer by Alfredo Hoyos 認定医

  • VASER Lipo 認定医

  • RIBXCAR 認定医

【監修医師】

Casa de GRACIA GINZA / GRACIA Clinic 理事長 美容外科医・医学博士 樋口 隆男 Takao Higuchi

18年間にわたり呼吸器外科医として臨床に携わり、 オーストラリアの肺移植チームでの勤務経験も持つ。外科医としての豊富な経験を土台に、10年前に美容外科へ転向。現在は東京・銀座と福岡に美容クリニックを展開し、これまでに10,000例以上の脂肪吸引、4,000例を超える豊胸手術を手がけている。特にベイザー脂肪吸引、ハイブリッド豊胸、脂肪注入豊尻、肋骨リモデリング(RIBXCAR)、タミータック、乳房吊り上げなどのボディデザインを得意とし、自然で美しいシルエットづくりに国内外から定評がある。