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2025.12.18
シミ取りレーザー治療の全て|効果・費用・ダウンタイムを徹底解説

シミの種類で使い分ける!代表的なレーザーの種類と特徴を徹底比較

「このシミ、コンシーラーでも隠しきれない…」「美白美容液を何本も使ったのに、全然薄くならない…」鏡を見るたびに、その一点が気になってため息。そんな経験、ありませんか?私自身、若い頃に浴びた紫外線のツケが、ある日突然、くっきりとしたシミとして現れた時のショックは今でも忘れられません。そこから、様々なケアを試しては落胆する日々。そんな中で最後の希望としてたどり着いたのが、「シミ取りレーザー」でした。とはいえ、いざ治療を考え始めると、「レーザーって痛そう」「失敗して濃くなったらどうしよう」「費用はどのくらいかかるの?」と、次から次へと不安が湧いてくるものです。これから、過去の私と同じように一歩を踏み出せずにいるあなたのために、レーザー治療で後悔しないための全知識を、私の経験も交えながら、一つひとつ丁寧に解き明かしていきます。

1. レーザーでシミが取れる仕組みとは

「レーザーでシミが取れる」と聞いても、いまいちピンとこないかもしれませんね。その仕組みは、実はとてもシンプルで、特定の性質を利用したものです。ひと言で言うなら、レーザー治療は「シミの原因であるメラニン色素だけを狙い撃ちする、精密な光の技術」です。

私たちの肌にシミとして現れる茶色い色素の正体は、ご存知の通り「メラニン」です。レーザー機器は、このメラニンが持つ「黒や茶色にだけ強く反応する」という性質を利用します。

  1. 特定の光を照射
    レーザーは、肌の表面や他の組織にはほとんど反応せず、シミの原因であるメラニン色素にだけ吸収される、特殊な波長の光を照射します。
  2. メラニンだけを破壊
    メラニン色素に吸収された光のエネルギーは、瞬時に熱に変わります。この熱によってメラニン色素だけが細かく破壊されます。面白いことに、正常な皮膚にはほとんどダメージを与えません。虫眼鏡で太陽の光を集めて黒い紙だけを焦がす実験に似ていますね。
  3. 体外へ排出
    細かく砕かれたメラニンは、肌のターンオーバー(新陳代謝)によって徐々に皮膚の表面へと押し上げられたり、体内のマクロファージというお掃除細胞によって分解・吸収されたりして、体外へと排出されます

この一連の流れによって、シミが薄くなっていくのです。つまり、レーザー治療は肌を削ったり焼いたりするのではなく、不要な色素だけを選択的に破壊し、あとは体の自然な力で排出させる、非常に合理的な治療法なのです。この「選択的」というのがポイントで、周囲の健康な肌へのダメージを最小限に抑えられるからこそ、シミ治療の有効な選択肢とされています。

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2. ピコレーザー、Qスイッチレーザーの違い

シミ取りレーザーの世界には、主に2つの主役がいます。それが「Qスイッチレーザー」と「ピコレーザー」です。カウンセリングに行くと、必ずと言っていいほど耳にするこの2つの名前。どちらが良いという単純な話ではなく、それぞれに得意なこと特徴があります。ここでは、その違いを分かりやすく解説します。

Qスイッチレーザー:伝統的でパワフルな実力派

Qスイッチレーザーは、シミ治療において長い歴史と実績を持つ、いわば「ベテラン選手」です。

・仕組み:ナノ秒(10億分の1秒)という非常に短い時間で、高いエネルギーの光を照射します。この熱エネルギー(光熱作用)でメラニン色素を破壊するのが特徴です。

・得意なこと:色の濃い、輪郭がはっきりとしたシミ(老人性色素斑)に対して、非常に高い効果を発揮します。

・ダウンタイム:熱で色素を破壊するため、施術後は軽いやけどのような状態になり、しっかりとした「かさぶた」ができます。このかさぶたが取れるまで、1週間~10日ほど保護テープが必要になるのが一般的です。

・注意点:熱による刺激が強いため、肌質によっては施術後に「炎症後色素沈着(PIH)」という、一時的なシミのぶり返しが起こるリスクがピコレーザーに比べてやや高い傾向があります。

ピコレーザー:新世代の、肌に優しいスピードスター

ピコレーザーは、近年主流になりつつある新しい世代のレーザーです。

・仕組み:ピコ秒(1兆分の1秒)という、Qスイッチレーザーよりもさらに短い時間で光を照射します。最大の特徴は、熱作用だけでなく、光が持つ衝撃波(光音響作用)でメラニンをより細かく粉砕することです。

・得意なこと:衝撃波で色素を破壊するため、熱による肌へのダメージが少ないのが大きなメリットです。そのため、かさぶたになりにくく、ダウンタイムが短い傾向にあります。また、Qスイッチレーザーでは反応しにくかった薄いシミや、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)と呼ばれるアザの一種にも効果が期待できます。

・ダウンタイム:施術後の赤みは出ますが、薄い膜のようなかさぶたができる程度で、テープでの保護が不要な場合もあります。日常生活への影響が少ないため、忙しい方にも選びやすい治療です。

・注意点:最新の機器であるため、Qスイッチレーザーに比べて費用がやや高めに設定されているクリニックが多いです。

どちらを選ぶべきか?

この2つの違いを比較すると、「じゃあ新しいピコレーザーの方が絶対に良いの?」と思うかもしれません。しかし、一概にそうとは言えません。

・濃くてはっきりしたシミが数個だけある場合:Qスイッチレーザーで確実に取る、というのも非常に有効な選択肢です。

・ダウンタイムを極力短くしたい、人に気づかれたくない場合:ピコレーザーが向いています。

・薄いシミが広範囲にある、肌への負担を減らしたい場合:こちらもピコレーザーが適しているでしょう。

最終的には、あなたのシミの種類、肌質、ライフスタイル、そして予算を総合的に判断して、医師と相談しながら最適なレーザーを選ぶことが、後悔しないための最も重要なポイントになります。

3. レーザー治療の流れとカウンセリング

「クリニックに行く」と決めても、実際にどんなことが行われるのか分からなければ不安ですよね。ここでは、予約から施術後のフォローまで、一般的な治療の流れをステップごとにご紹介します。この流れを知っておくだけで、当日の心の準備ができますよ。

Step 1:予約

まずは、電話やウェブサイトからカウンセリングの予約を取ります。この時点ではまだ治療を決める必要はありません。「まずは話を聞いてみたい」という気軽な気持ちで大丈夫です。

Step 2:カウンセリング・診察

ここが最も重要なステップです。あなたの悩みを解決するための、いわば「作戦会議」の時間です。

・問診:まずはカウンセラーや看護師から、肌の悩みや既往歴、普段のスキンケアなどについてヒアリングがあります。

・医師の診察:次に医師が、あなたのシミを直接診て、その種類を正確に診断します。シミには様々な種類があり、中にはレーザー治療が適さないもの(例:肝斑)もあります。この診断が、治療の成否を分けると言っても過言ではありません

・治療方針の説明:診断に基づき、医師が最適な治療法(どのレーザーを使うかなど)、期待できる効果、考えられるリスクや副作用、ダウンタイムの経過、費用について詳しく説明してくれます。

このカウンセリングで、少しでも疑問や不安に思ったことは、遠慮なく質問しましょう。この対話を通じて、医師との信頼関係を築けるかどうかが、安心して治療を受けるための鍵となります。

Step 3:洗顔・クレンジング

施術が決まったら、まずはメイクを落とし、肌を清潔な状態にします。ほとんどのクリニックにパウダールームが完備されています。

Step 4:施術

いよいよレーザーの照射です。

・目を保護するためのゴーグルを装着します。

・医師が、シミの一つひとつに丁寧にレーザーを照射していきます。時間はシミの数にもよりますが、数個であれば5分~10分程度であっという間に終わります。

Step 5:アフターケア

照射直後の肌は、軽い熱を持っています。

・冷却:炎症を抑えるために、施術部位をアイスパックなどでクーリングします。

・軟膏塗布・テープ保護:処方された軟膏を塗り、その上から保護用のテープを貼って施術は終了です。

Step 6:会計・次回予約

最後に会計を済ませ、必要であれば術後の経過観察のための次回予約を取ります。処方薬や保護テープなどを受け取って帰宅となります。

このように、当日の流れは非常にシンプルです。特にカウンセリングの時間を大切に、あなたの肌としっかり向き合ってくれるクリニックを選んでください。

4. 施術中の痛みと麻酔について

レーザー治療をためらう大きな理由の一つが、「痛み」への不安ではないでしょうか。「すごく痛いって聞くけど、耐えられるかな…」と心配になりますよね。ここでは、施術中の痛みと、それを和らげるための麻酔について、リアルな情報をお伝えします。

実際の痛みはどのくらい?

痛みの感じ方には個人差がありますが、最もよく例えられるのが「輪ゴムでパチンと弾かれたような痛み」です。照射される瞬間、チクッとした熱い刺激を感じます。シミが濃い部分ほどメラニンがレーザーによく反応するため、痛みも少し強く感じやすい傾向があります。

ただ、これはあくまで一瞬の痛みです。照射時間は非常に短く、顔全体のシミ取りでも数分で終わることがほとんど。術後まで痛みがずっと続くわけではないので、安心してください。私自身、痛みに弱い方ですが、「これなら大丈夫」というのが正直な感想でした。

痛みを和らげるための麻酔

もちろん、クリニックでは痛みを最小限に抑えるための対策を用意しています。

レーザーを照射する直前や直後に、保冷剤などで肌をしっかりと冷やすことで、知覚を鈍らせ、痛みを和らげます。

シミの数が少ない場合や、痛みに比較的強い方は、この冷却だけで施術を行うこともあります。

・麻酔クリーム(表面麻酔)

痛みが心配な方に最も一般的に用いられるのが、麻酔成分の入ったクリームです。施術の30分~1時間ほど前に、治療する部位に塗布します。これにより、皮膚の表面の感覚が鈍くなり、レーザー照射時の「パチン」という刺激を大幅に軽減できます。ほとんどのクリニックでオプションとして用意されているので、痛みが不安な方はカウンセリングの際に遠慮なく相談してみましょう。

多くのクリニックでは、患者さんの快適さを第一に考えてくれます。痛みを我慢する必要は全くありません。麻酔クリームを使えば、「いつ照射されたか分からないくらいだったと感じる方もいるほどです。リラックスして施術を受けることが、体への余計な力みをなくし、スムーズな治療にも繋がります。あなたの不安な気持ちを、正直に医師やスタッフに伝えることが大切です。

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5. シミ取りレーザーのダウンタイム経過

施術後の肌がどのように変化していくのか、具体的な経過を知っておくことは、ダウンタイム中の不安を和らげるためにとても重要です。ここでは、一般的なダウンタイムの経過を、まるで写真日記をめくるように、時系列で詳しく解説します。

施術当日(0日目)

・状態:レーザーを照射した部分は、ヒリヒリとした熱感を伴う赤みが出ます。シミの色は、施術前よりも少し濃くなったように見えます。これは、レーザーに反応したメラニンが熱によって変化したサインで、順調な証拠です。

・ケア:クリニックで軟膏を塗り、保護テープを貼ってもらいます。当日の夜は、洗顔は避けるか、濡らさないように注意が必要です。

施術後1~2日目

・状態:赤みは徐々に引いてきます。シミの部分はさらに色が濃くなり、黒っぽい「かさぶた」が形成され始めます。このかさぶたは、通常の擦り傷でできるような分厚いものではなく、薄い膜が張り付いたような感じです。

・ケア:クリニックの指示に従い、テープを貼り替えます。その際に、処方された軟膏を優しく塗布します。

施術後3~6日目

・状態:かさぶたがはっきりとします。この時期、少しムズムズとしたかゆみを感じることがあります。ですが、ここで掻いてしまうのは絶対にNGです。

・ケア:洗顔やスキンケアは、施術部位を強くこすらないように、細心の注意を払って行います。保護テープが自然に剥がれてしまった場合は、新しいものに貼り替えましょう。

施術後7~10日目

・状態:いよいよ、かさぶたが自然に剥がれ落ちる時期です。洗顔やお風呂の際に、ポロッと取れることが多いです。無理に剥がそうとせず、その時が来るのを待ちましょう。

・かさぶたの下から現れる肌:かさぶたが取れた後の肌は、ほんのりピンク色をした、生まれたてのデリケートな皮膚です。シミが消えていることに、きっと感動するはずです。

施術後1ヶ月頃

・状態:ピンク色だった皮膚は、徐々に周りの肌色に馴染んできます。この時期の肌は非常に敏感で、紫外線や摩擦の刺激に弱いため、引き続き丁寧なケアが必要です。

・注意:人によっては、この時期に「炎症後色素沈着(PIH)」といって、一度消えたシミがうっすらと戻ってきたように見えることがあります。これは治癒過程の一時的な反応で、通常は3~6ヶ月かけて自然に薄くなっていきます。

この経過には個人差がありますが、大まかな流れを知っておくことで、「この変化は順調な証拠なんだな」と安心してダウンタイムを過ごすことができます。

6. 施術後の保護テープはいつまで必要?

レーザー治療後、肌に貼る小さな「保護テープ」。目立たないとはいえ、いつまで貼り続ける必要があるのかは気になるところですよね。このテープ、実は美しい仕上がりを左右する、とても重要な役割を担っています。

保護テープの重要な役割

保護テープは、単にかさぶたを隠すためのものではありません。主に、以下の3つの大切な目的があります。

  1. 紫外線からの保護
    レーザー後のデリケートな肌にとって、紫外線は最大の敵です。紫外線を浴びると、シミの再発や「炎症後色素沈着(PIH)」のリスクが格段に高まります。保護テープは、物理的なバリアとなって、この有害な紫外線から肌を守ってくれます。
  2. 物理的な刺激からの保護
    無意識に顔を触ったり、寝ている間に枕でこすったり。そんな日常の何気ない刺激から、かさぶたが剥がれてしまうのを防ぎます。かさぶたを自然に剥がれ落ちるまで守り抜くことが、傷跡を残さないための鍵です。
  3. 湿潤環境の維持
    傷をきれいに治すためには、適度な潤いを保つ「湿潤療法」が効果的です。テープを貼ることで、軟膏の潤いを保ち、乾燥を防いで、皮膚の再生をスムーズに促します。

いつまで貼るのが正解?

保護テープを貼る期間は、クリニックの方針やレーザーの種類によって多少異なりますが、一般的には「かさぶたが自然に剥がれ落ちるまで」が目安です。

・期間の目安:通常、7日から10日、長くても2週間程度です。

・交換の頻度:1日に1回、お風呂上がりや洗顔後など、清潔な状態で貼り替えるのが基本です。テープが汚れたり、端が剥がれてきたりしたら、その都度交換しましょう。

最近の保護テープは、肌色で目立ちにくく、上からメイクができるタイプも多いです。そのため、日常生活でそれほど気になることは少ないかもしれません。面倒に感じるかもしれませんが、この一手間が数ヶ月後の肌の美しさに直結します。「未来の自分のための投資」だと思って、医師の指示通り、丁寧なテープ保護を心がけましょう。かさぶたが取れた後も、しばらくは日焼け止めを念入りに塗ることを忘れないでくださいね。

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7. かさぶたが取れるまでの注意点

レーザー治療後の約1週間、かさぶたが肌に乗っている期間は、治療の成否を分ける最も重要な時期です。この期間の過ごし方次第で、仕上がりに大きな差が出ます。ここでは、美しい結果を得るために絶対に守ってほしい、黄金ルールをお伝えします。

黄金ルール1:かさぶたは、絶対に自分で剥がさない

これが最も大切な、絶対的なルールです。

かさぶたの下では、新しい皮膚が一生懸命に作られています。かさぶたは、そのデリケートな皮膚を守る天然の絆創膏のようなもの。かゆみを感じたり、端がめくれてきたりすると、つい気になって触りたくなりますが、そこはぐっと我慢。無理に剥がしてしまうと、

・炎症後色素沈着(PIH)を引き起こす原因になる

・傷跡が残ってしまう可能性がある

・治りが遅くなる

といったトラブルに繋がります。洗顔などで自然にポロっと取れるその日まで、優しく見守ってあげましょう。

黄金ルール2:紫外線対策を徹底する

保護テープを貼っているからと油断は禁物です。テープで覆われていない部分はもちろん、外出時には帽子や日傘などを活用し、顔全体への紫外線対策を普段以上に意識してください。かさぶたが取れた後の新しい皮膚は、メラニンを作る細胞が非常に活性化しやすい状態です。ここで紫外線を浴びてしまうと、またすぐにシミができてしまう可能性があります。

黄金ルール3:肌への刺激を極力避ける

ダウンタイム中は、肌が非常に敏感になっています。普段のスキンケアも見直しましょう。

・洗顔:ゴシゴシ洗いは厳禁です。たっぷりの泡で優しく洗い、ぬるま湯でそっとすすぎます。施術部位は特に優しく扱いましょう。

・スキンケア:スクラブ入りの洗顔料や、ピーリング作用のある化粧品(AHA、BHA、レチノールなど)の使用は、肌が完全に落ち着くまで(最低1ヶ月は)お休みしてください。保湿を第一に考えた、シンプルなケアを心がけましょう

・メイク:保護テープの上からであればメイクは可能ですが、テープを貼っていない施術部位へのメイクは、かさぶたが取れるまでは避けるのが無難です。

黄金ルール4:血行が良くなる行動を控える

施術後2~3日は、長時間の入浴、サウナ、激しい運動、飲酒など、体温を上げて血行を促進するような行動は控えましょう。血行が良くなりすぎると、赤みや腫れが長引く原因になることがあります。シャワーでさっと済ませる程度にしておきましょう。

この数々の注意点、少し面倒に感じるかもしれません。しかし、このわずか1~2週間の丁寧なケアが、この先の何年もの肌の美しさを左右します。焦らず、ご自身の肌をいたわる大切な時間だと捉えて、丁寧なダウンタイムを過ごしてください。

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8. レーザー治療の費用相場と保険適用

シミ取りレーザーを検討する上で、やはり気になるのが費用ですよね。どのくらいの予算を見ておけば良いのか、また、もしかしたら保険が使えるのかどうか。ここでは、費用に関する現実的なお話をします。

シミ取りレーザーの費用相場

レーザー治療は自由診療のため、クリニックによって価格設定が大きく異なります。費用を決める主な要因は以下の通りです。

・シミの大きさや数:料金体系は、「シミ1個あたり〇〇円」という場合と、「直径〇mmまで〇〇円」というサイズ別の設定が一般的です。「取り放題プラン」などを設けているクリニックもあります。

・使用するレーザーの種類:一般的に、最新機種であるピコレーザーの方が、Qスイッチレーザーよりも高価な傾向にあります。

・クリニックの立地や方針

あくまで目安ですが、一般的な費用相場は以下のようになります。

・シミ1個あたり(直径5mm程度まで):5,000円 ~ 15,000円

・取り放題プラン(顔全体で10個までなど):30,000円 ~ 100,000円

この他に、初診料や再診料、麻酔クリーム代、薬代(軟膏や内服薬)、保護テープ代などが別途必要になる場合があります。カウンセリングの際には、提示された金額に何が含まれていて、他にどんな費用がかかる可能性があるのか、総額でいくらになるのかを必ず確認しましょう。

保険適用はされる?

残念ながら、ほとんどのシミ治療は保険適用外となります。

一般的なシミである「老人性色素斑」や「そばかす(雀卵斑)」は、美容目的の治療と見なされるため、全額自己負担です。

ただし、ごく稀に保険が適用されるケースもあります。それは、シミではなく「アザ」と診断された場合です。

・保険適用になる可能性のあるアザの例:

・太田母斑

・異所性蒙古斑

・扁平母斑

・外傷性色素沈着(怪我の後にできたシミ)

これらが保険適用となるかどうかは、医師の正確な診断が必要です。もしご自身のシミがアザかもしれない、あるいは生まれつきのものである場合は、カウンセリングの際にその旨を伝え、保険適用の可能性について相談してみる価値はあるでしょう。しかし、基本的には「美容のためのシミ取りは自己負担」と考えておくのが現実的です。

9. シミの再発リスクとアフターケア

「せっかくレーザーでシミを取ったのに、また同じ場所が黒ずんできた…」これは、絶対に避けたい事態ですよね。レーザー治療後の肌は、非常にデリケートな状態。その後のケア次第で、数ヶ月後、数年後の結果が大きく変わってきます。ここでは、シミの再発リスクと、それを防ぐための長期的なアフターケアについて解説します。

なぜシミは「再発」するのか?

レーザー後のシミの再発には、主に2つのパターンがあります。

  1. 炎症後色素沈着(PIH)
    これが、最も多くの方が「再発した」と感じる原因です。レーザー照射は、肌にとっては一種の軽い「やけど」のようなもの。その炎症が治まる過程で、肌を守ろうとしてメラノサイトが活性化し、一時的に色素沈着を起こしてしまうのです。
    ・特徴:かさぶたが取れた後、1ヶ月くらい経ってから現れることが多いです。元のシミがあった場所に、もやもやとした茶色い色が浮き出てきます。
    ・対策:これは失敗ではなく、正常な治癒過程で誰にでも起こりうる反応です。通常は3ヶ月から半年、長い方で1年ほどかけて自然に薄くなっていきます。この期間に紫外線や摩擦の刺激を与えないこと、そして後述する美白ケアを行うことが、早期改善の鍵となります。
  2. 新しいシミの出現
    レーザーは、今あるシミを取り除く治療であり、今後シミができないようにする「予防」治療ではありません。シミができた根本的な原因、つまり長年の紫外線ダメージや肌の老化といった背景は変わらないため、ケアを怠れば、また同じような場所に新しいシミができてしまう可能性があります。

美しい肌を維持するための長期的なアフターケア

レーザー治療は、ゴールではなく、美肌への新たなスタートラインです。治療効果を長持ちさせ、新しいシミを作らないために、以下のケアを習慣にしましょう。

紫外線対策は「一生」の習慣に

これが最も重要です。季節や天候に関わらず、毎日必ず日焼け止めを塗ることを徹底してください。SPF/PA値の高いものを選ぶことはもちろん、2~3時間おきに塗り直すのが理想です。帽子、日傘、サングラスも積極的に活用しましょう。

・美白有効成分を取り入れたスキンケア

シミの予防やPIHの改善をサポートするために、美白有効成分の入ったスキンケアを取り入れましょう。

・ビタミンC:メラニンの生成を抑え、できてしまったメラニンを還元する働きがあります。

・トラネキサム酸:メラノサイトの活性化を抑える働きがあり、特にPIHや肝斑に有効です。

・ハイドロキノン:非常に強力な美白作用を持ち、「肌の漂白剤」とも呼ばれます。医師の処方が必要な場合が多く、使用には注意が必要ですが、効果は高いです。

・肌への摩擦を避ける

洗顔やタオルで顔を拭く際に、ゴシゴシとこする癖はありませんか? 摩擦は、微弱な炎症を引き起こし、色素沈着の原因になります。優しく触れることを常に意識してください。

・体の内側からのケア

抗酸化作用の高いビタミンCやビタミンE、L-システインなどをサプリメントで補うことも、シミ予防に繋がります。バランスの取れた食事、十分な睡眠、ストレスを溜めない生活を心がけましょう。

レーザー治療をきっかけに、ご自身の肌と向き合う意識が高まるはずです。正しいアフターケアを続けることで、治療したシミだけでなく、肌全体の透明感を育てていくことができます。

10. レーザー治療で後悔しないためのクリニック選び

シミ取りレーザーの成功は、どのクリニックを選ぶかにかかっていると言っても過言ではありません。価格の安さや知名度だけで選んでしまうと、「効果がなかった」「逆に濃くなった」といった後悔に繋がりかねません。ここでは、あなたの大切な肌を安心して任せられるクリニックを見極めるための、最後のチェックポイントをお伝えします。

Point 1:シミの「診断力」があるか

これが最も基本であり、最も重要なポイントです。シミには様々な種類があり、種類によって最適な治療法は全く異なります。例えば、肝斑に強いレーザーを当てると悪化することがあります。経験豊富な医師は、あなたのシミを正確に見極め、なぜその治療法が最適なのかを、納得できるように説明してくれます。「あなたのシミは〇〇なので、このレーザーを使いましょう」と、明確な診断と根拠を示してくれるクリニックを選びましょう。

Point 2:複数の治療選択肢を提示してくれるか

優れたクリニックは、様々な種類のレーザー機器や治療法(内服薬、外用薬、光治療など)を用意しています。なぜなら、患者さん一人ひとりのシミの種類や肌質、ライフスタイルは異なるため、最適な治療法も一つではないからです。もし、一つのレーザーしか置いていないクリニックだと、どんなシミでもそのレーザーで治療しようとするかもしれません。あなたの肌にとっての「ベスト」を一緒に考えてくれる、選択肢の多いクリニックが理想です。

Point 3:リスクやデメリットの説明を怠らないか

カウンセリングの際に、良いことばかりを強調し、リスクやダウンタイムについて曖昧な説明しかしないクリニックは要注意です。信頼できる医師は、期待できる効果だけでなく、起こりうる副作用(炎症後色素沈着など)や、治療の限界についても、正直に、そして詳しく話してくれます。あなたの不安に寄り添い、誠実に向き合ってくれる姿勢があるかどうかを見極めてください。

Point 4:症例写真が豊富で、自分の理想に近いか

クリニックのウェブサイトやSNSで、症例写真をチェックしましょう。症例数の多さは、経験の豊富さを示します。また、ただビフォーアフターを見るだけでなく、その仕上がりがあなたの目指す「自然で美しい肌」のイメージと合っているかどうかも重要です。写真の加工が過度でないか、様々な角度からの写真があるかも確認のポイントです。

Point 5:費用体系が明瞭であるか

カウンセリングの最後に、明確な見積もりを提示してくれるかを確認しましょう。提示された金額に、診察料、麻酔代、薬代などが全て含まれているのか、それとも別途必要なのか。費用の内訳がクリアで、追加料金などについてもしっかりと説明してくれるクリニックは、信頼度が高いと言えます。

いくつかのクリニックでカウンセリングを受けて、これらの点を比較検討するのがおすすめです。あなたの肌を預ける、大切なパートナー探しです。焦らず、じっくりと、あなたが心から「ここなら任せられる」と思えるクリニックを見つけてください。

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鏡を見るのが楽しくなる未来へ

シミ取りレーザーについて、その仕組みからアフターケア、クリニック選びまで、詳しく解説してきました。レーザー治療は、長年の悩みを解消してくれる非常にパワフルな手段です。しかし、それは魔法ではなく、正しい知識と、信頼できる医師、そして治療後の丁寧なセルフケアという三つの要素が揃って初めて、最高の効果を発揮します。

ダウンタイムや費用など、乗り越えるべきハードルは確かにあります。しかし、その先には、コンシーラーを重ね塗りしなくてもいい朝や、自信を持って笑顔になれる毎日が待っているかもしれません。私自身、シミが一つなくなっただけで、こんなにも気持ちが晴れやかになるものかと驚いた経験があります。

もしあなたが、今も鏡の前でため息をついているのなら、まずは一歩、専門のクリニックに相談することから始めてみてはいかがでしょうか。プロの診断を受けるだけでも、あなたの悩みの正体が分かり、心が軽くなるはずです。この記事が、あなたのその小さな勇気を後押しし、鏡を見るのがもっと楽しくなる未来へと繋がるきっかけになれば、これほど嬉しいことはありません。

 

美容医療は 「自己肯定感を高めるための選択肢のひとつ」 という信念の もと、一人ひとりの美しさと真摯に向き合う診療スタイルを貫いています。現在は、アジアの美容外科医との技術交流や教育にも力を入れ、国際的なネットワークづくりにも取り組んでいます。

  • <所属学会>

  • 日本美容外科学会JSAS

  • 日本美容外科学会JSASPS

  • 日本形成外科学会

  • 乳房オンコプラスティック

  • <資格>

  • 日本外科学会専門医

  • コンデンスリッチファット療法認定医

  • Total Definer by Alfredo Hoyos 認定医

  • VASER Lipo 認定医

  • RIBXCAR 認定医

【監修医師】

Casa de GRACIA GINZA / GRACIA Clinic 理事長 美容外科医・医学博士 樋口 隆男 Takao Higuchi

18年間にわたり呼吸器外科医として臨床に携わり、 オーストラリアの肺移植チームでの勤務経験も持つ。外科医としての豊富な経験を土台に、10年前に美容外科へ転向。現在は東京・銀座と福岡に美容クリニックを展開し、これまでに10,000例以上の脂肪吸引、4,000例を超える豊胸手術を手がけている。特にベイザー脂肪吸引、ハイブリッド豊胸、脂肪注入豊尻、肋骨リモデリング(RIBXCAR)、タミータック、乳房吊り上げなどのボディデザインを得意とし、自然で美しいシルエットづくりに国内外から定評がある。