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2026.2.16
たるみが原因のほうれい線には糸リフト!根本から引き上げる最新治療

「最近、鏡を見るたびにほうれい線が深く、長くなってきた気がする」と、ふとした瞬間に落ち込んでしまうことはありませんか?高級なエイジングケアクリームを塗り込んだり、熱心にフェイスマッサージを続けたりしても、なかなか手応えが得られないその溝。実は、その根本的な原因は皮膚表面の乾燥や小じわではなく、顔全体の「たるみ」にある可能性が非常に高いのです。

ほうれい線が目立つようになると、どうしても実年齢より老けて見えたり、疲れたような印象を周囲に与えたりしがちです。これから、そんな加齢に伴う構造的な課題を、物理的なアプローチで解決する「糸リフト(スレッドリフト)」について詳しく解説します。ここでは、単にシワを埋めるのではない、お顔の組織を本来の位置へ戻すという最新治療の考え方やメカニズム、そして自分に合った選択をするための具体的なポイントを、専門的な視点から紐解いていきましょう。

1. あなたのほうれい線、原因は頬のたるみかも?

鏡の前で自分の顔を眺めたとき、どのような印象を持つでしょうか。「昔よりも口角が下がった」「頬の肉が全体的に下に落ちてきた」と感じるなら、それはほうれい線が深まるサインです。まず、ご自身でできる簡単なチェックを行ってみてください。人差し指で頬の高い部分を斜め上に少しだけ持ち上げてみてくださいその瞬間にほうれい線が薄くなったり、消えたりするのであれば、その溝の原因は「皮膚自体の老化」というよりも、頬の組織が重力に抗いきれずに下がってしまった「たるみ」にあります。

私たちの顔には、メーラーファットと呼ばれる頬の脂肪体が存在します。若い頃はこの脂肪が高い位置で保持されていますが、加齢とともに皮膚の弾力(コラーゲンやエラスチン)が減少し、さらに組織を支えるリガメント(靭帯)が緩むことで、この脂肪の塊がずり落ちてきます。面白いことに、この落ちてきた脂肪が鼻の脇の境界線で「堰(せき)」のように溜まり、深い溝となって現れるのが、たるみ由来のほうれい線の正体です。

以前、カウンセリングを担当した30代後半の女性は、「保湿を徹底しているのにほうれい線が消えない」と切実に悩んでいらっしゃいました。しかし、彼女のお顔を分析すると、表面の乾燥ではなく、中顔面のボリュームが下方に移動していることが一目瞭然でした。このようなケースで表面から化粧水を叩き込んでも、構造的な問題は解決しません。まずは、ご自身のほうれい線が以下のどの段階にあるのか、以下の表を参考に把握することから始めてみましょう。

ほうれい線の進行段階 お肌の状態と特徴 主な原因の推測
初期(20代後半〜30代) 笑ったときに線が残りやすくなり、夕方に影が差す。 軽度の脂肪下垂と、皮膚の初期的な弾力低下。
中期(40代前後) 真顔の状態でも溝がはっきりしており、口角横にも影が出る。 中顔面の脂肪移動(下垂)が顕著になり、靭帯が緩んでいる。
進行期(50代以降) ほうれい線が口角の下(マリオネットライン)まで繋がる。 皮膚の著しい余りと、深い層(SMAS筋膜)の全体的な緩み。

ご自身の状態がいかがでしょうか。初期から中期の段階であれば、糸リフトによる「組織の再配置」が劇的な効果を発揮します。原因が「たるみ」であると分かれば、やるべきことは一つです。それは、下がったものを物理的に元の位置へ戻してあげること。これから解説する糸リフトの仕組みは、まさにこの根本原因をダイレクトに解消するためのものなのです。

関連記事:ほうれい線のよくある質問10選|専門家があなたの疑問をすべて解決

2. 糸リフトがほうれい線に効果的な理由

「シワを消したいなら、ヒアルロン酸を打つのが一番ではないか」と考える方も多いでしょう。確かに、ヒアルロン酸は凹みを埋めるには非常に優れた治療です。しかし、原因が「頬のたるみ(脂肪の下垂)」にある場合、凹みを埋めるだけでは不十分なケースが多々あります。なぜなら、脂肪が下がって「乗っかっている」状態を無視して下から盛り上げようとすると、顔全体がパンパンに膨らんでしまい、不自然な印象を与えかねないからです。

ここで登場するのが糸リフトです。糸リフトがほうれい線に対して圧倒的な支持を得ている理由は、物理的な挙上」と「組織の引き締めを同時に行える点にあります。医療用の溶ける糸をお顔の中に通し、トゲ(コグ)のような突起で下がった組織をキャッチして本来の高い位置にグッと持ち上げます。これにより、ほうれい線の上に覆い被さっていた脂肪が移動するため、溝が瞬時に薄くなるのです。

さらに、糸リフトの素晴らしい点は「施術直後の変化」だけではありません。挿入された糸は「異物」として認識されるため、糸の周囲で傷を治そうとする反応(創傷治癒機転)が起こります。その結果、自分自身の肌の中でコラーゲンやエラスチンの生成が促され、数ヶ月後には肌の密度が高まり、内側からハリが出てくるのを実感できるはずです。

私が現場で見てきた多くの例では、糸リフトを受けた方は「シワが消えた」という以上に、「顔の重心が上がって、表情が明るくなった」と仰います。糸リフトの二重の効果を以下の表で整理しました。

効果のタイミング 具体的なメカニズム 得られるメリット
術後すぐ(即時効果) 糸のコグ(トゲ)による物理的な脂肪の引き上げ。 ほうれい線の解消、フェイスラインの小顔化。
1ヶ月〜数ヶ月(長期的効果) 糸の刺激による自家コラーゲン・エラスチンの生成。 肌のハリ向上、毛穴の引き締め、たるみ予防。

このように、糸リフトは「今あるたるみを直す」だけでなく、1年後、3年後の「未来のたるみを防ぐ」という予防的な役割も果たしてくれます。面白いことに、若いうちから糸リフトで定期的なメンテナンスを行っている方は、何もしていない方と比べて老化の進行が格段に緩やかになる傾向があります。

3. 物理的に引き上げるリフトアップのメカニズム

では、実際にどのようにして「物理的な引き上げ」が実現しているのでしょうか。その仕組みを少し専門的に紐解いてみましょう。糸リフトで使用する糸には、目に見えるか見えないかほどの微細な突起、あるいは「コグ(Cog)」と呼ばれるフック状の仕掛けが施されています。この糸を、カニューレと呼ばれる非常に細い管を使って皮下組織に挿入します。

お顔の皮膚の下には、脂肪層や「SMAS(表在性筋膜)」という組織があります。糸のコグがこの脂肪や筋膜にしっかりと引っかかることで、組織をキャッチします。医師は、挿入した糸を最適な角度(ベクトル)で引き上げ、こめかみ付近や耳の前の「固定点(アンカーポイント)」に向かって組織を移動させます。

ここで重要なのが、医師の「デザイン力」と「引き上げのベクトル計算」です。ほうれい線を改善したい場合、単に上に引っ張れば良いわけではありません。頬の脂肪(メーラーファット)を「斜め上方向」かつ「少し外側」に再配置することで、ほうれい線の溝を消しつつ、頬を高く見せる「多幸感」のある顔立ちをデザインします。以前、私の友人が安さだけでクリニックを選んだ際、引き上げの方向が直線的すぎて、頬が不自然に盛り上がってしまったことがありました。このような「デザインの不一致」を避けるためには、解剖学に基づいた高い技術が必要なのです。

また、引き上げられた状態で組織が固定されると、糸の周囲に繊維状の組織が形成されます。糸が完全に溶けた後も、この形成された「コラーゲンの支柱」が組織を支え続けるため、効果がゼロに戻ることはありません。糸リフトが「切らないフェイスリフト」と呼ばれる所以は、この物理的な固定の仕組みにあるのです。

4. 糸の種類とそれぞれの特徴、持続期間

糸リフトを検討する際に、最も迷うのが「糸の種類」ではないでしょうか。現在、美容医療クリニックで提供されている糸は、素材によって持続期間」「引き上げの強さ」「柔軟性が大きく異なります。代表的な素材は、PDO、PLLA、PCLの3種類です。これらを理解しておくことで、カウンセリング時に医師の提案をより深く理解できるようになります。

まず、最も古くから医療現場で使われてきたのが「PDO(ポリジオキサノン)」です。外科手術の縫合糸としても馴染み深く、約半年ほどで吸収されます。面白いことに、PDOはコラーゲンの生成を強力に促す性質があり、引き上げ力よりも「肌の引き締め(タイトニング)」を重視したい方に非常に適しています。

次に、「PLLA(ポリ乳酸)」はPDOよりも硬さがあり、吸収されるまで1年〜1年半ほどかかります。その硬さを活かして、強い力でしっかりリフトアップしたい場合に選ばれます。そして、最新のトレンドと言えるのが「PCL(ポリカプロラクトン)」です。非常にしなやかで、お顔の動き(表情)に馴染みやすく、それでいて2年近くかけてゆっくりと溶けていきます。持続性と自然な仕上がりを両立させたい方に、私自身も最もおすすめしたい素材です。

以下に、それぞれの素材の特性を分かりやすく表でまとめました。

糸の素材名 持続期間(吸収されるまで) 主な特徴・メリット
PDO(ポリジオキサノン) 約6〜8ヶ月 コラーゲン増生が活発で、肌の引き締め効果が高い。
PLLA(ポリ乳酸) 約12〜18ヶ月 素材が硬く、強力なリフトアップ力が期待できる。
PCL(ポリカプロラクトン) 約24ヶ月 柔軟性が高く、馴染みが良い。長期間の持続が強み。

「長持ちするからPCLが良い」と決めつけるのではなく、初めての方であれば馴染みの良いPCL、ガッツリ上げたい方はPLLA、といったように、ご自身の状態に合わせて選ぶことが大切です。最近では、部位によってこれらを「組み合わせる」手法を取るクリニックも増えており、よりパーソナライズされた治療が可能になっています。

関連記事はこちら:一生付き合うほうれい線。5年後、10年後も若々しくいるための全戦略

5. ヒアルロン酸注入との違いと使い分け

ほうれい線治療の「ライバル」とも言えるヒアルロン酸注入。よく患者様から「糸とヒアルロン酸、どちらが私に合っていますか?」と質問を受けます。この答えは、「ほうれい線がなぜできているか」という根本的な原因によって決まります。結論から言えば、糸リフトは「挙上(リフト)」であり、ヒアルロン酸は「充填(フィラー)」です。

ヒアルロン酸注入が最も威力を発揮するのは、鼻翼基部(ほうれい線の付け根)が生まれつき凹んでいる場合や、急激なダイエットなどで頬がこけてしまった場合です。凹んだ部分にボリュームを足すことで、溝を平らに見せます。一方、糸リフトは、これまで説明してきた通り、下がった頬を元の位置に「戻す」ことで溝を消します。

以前、40代の方で「ヒアルロン酸を何度も打っているが、どんどん顔が重たくなっている気がする」と相談に来られた方がいました。これは非常に重要なポイントです。頬のたるみが原因なのにヒアルロン酸だけで解決しようとすると、下方にさらに重みを加えることになり、結果としてたるみを加速させてしまう「過剰注入(オーバーフィラー)」のリスクがあります。現代の美容医療のトレンドは、糸リフトで土台をまず持ち上げ、どうしても残る浅い溝を最小限のヒアルロン酸で微調整するというコンビネーションです。

両者の違いを改めて比較表で整理しました。

比較項目 糸リフト ヒアルロン酸注入
基本的な仕組み 組織の移動と固定。 組織の膨らませ。
向いている人 頬のたるみが気になる人、小顔にしたい人。 特定の凹みが深い人、骨格的に鼻の脇が低い人。
仕上がりの質感 シャープ、引き締まった印象。 ふっくら、若々しい印象。
最大のメリット 顔が重たくならず、根本治療に近い。 即効性が高く、ダウンタイムがほぼない。

不自然さを避け、周囲から「最近、なんか綺麗になった?」と言われるような洗練された変化を求めるのであれば、まずは糸リフトでベースを作るのが王道のステップです。その後、必要に応じて最小限のヒアルロン酸をプラスする……この順序こそが、失敗しないアンチエイジングの鉄則と言えるでしょう。

6. 糸リフトのダウンタイムと術後の注意点

「糸リフトに興味はあるけれど、仕事やプライベートに支障が出るほど顔が腫れてしまうのでは?」と心配される方は非常に多いです。結論から申し上げますと、糸リフトのダウンタイムは、メスを入れる切開リフトに比べれば格段に短く、多くの場合は3日から1週間程度で落ち着きます。しかし、全く何も起きないわけではありません。皮下組織というデリケートな場所に糸を通す以上、身体が「異物」に反応し、組織を修復しようとする過程でいくつかの症状が現れます。

代表的な症状は、腫れ、内出血、そして糸リフト特有の「つっぱり感」です。腫れについては、術直後から翌日にかけてがピークとなります。これは糸そのものというより、施術時に使用する局所麻酔の水分による影響が大きいです。見た目としては「親知らずを抜いた後」のような、あるいは「少し太ったかな?」と思われる程度のむくみ感が出ることが一般的です。内出血は、針を刺す際に細い血管を避けても一定の確率で生じますが、最近ではカニューレと呼ばれる先が丸い針を使用することで、リスクを大幅に軽減できるようになっています。

私が以前お会いした30代の会社員の方は、金曜日の仕事終わりに施術を受け、土日は自宅でゆっくり過ごすことで、月曜日にはメイクで十分に隠せる状態で出勤されていました。彼女が特に驚いていたのは、痛みよりも「口の開きにくさ」でした。糸で組織を固定しているため、術後1〜2週間は大きな口を開けて笑ったり、硬いものを食べたりする際に「ピリッ」とした痛みや違和感が生じることがあります。これは糸が組織に馴染むための必要な期間ですので、無理に動かさないことが大切です。以下に、一般的なダウンタイムの経過をまとめました。

時期 主な症状 過ごし方の注意点
当日〜3日 むくみ、腫れ、針穴の赤み、軽い痛み 長風呂、激しい運動、飲酒を避ける。枕を高くして寝る。
4日〜1週間 内出血(黄色っぽくなる)、つっぱり感 お顔のマッサージは厳禁。歯科治療も控える。
2週間〜1ヶ月 違和感が消失し、ハリ感が出てくる ハイフ(HIFU)などの照射系治療の開始が可能になる。

術後の過ごし方で最も重要なのは、糸が組織に定着するまで、物理的な刺激を与えないことです。洗顔時に顔を強くこすったり、クレンジングで強くマッサージしたりすると、糸のトゲ(コグ)が外れてしまい、引き上げ効果が半減する恐れがあります。また、意外と見落としがちなのが「寝相」です。術後1週間ほどは、横向きで寝て枕に顔を押し付けてしまうと、一部の糸に過剰な負担がかかって痛みや「ひきつれ」の原因になります。可能な限り仰向けで寝るように意識することで、仕上がりの美しさをより長く保つことができます。

参考ページ:1日3分で変わる!ほうれい線を薄くする顔ヨガ&マッサージ完全版

7. 口元のたるみ(マリオネットライン)への効果

ほうれい線に悩む方の多くが、同時に抱えているのが「口元の影(マリオネットライン)」です。口角から顎にかけて伸びるこのラインは、ほうれい線以上に「不機嫌そう」「老けて見える」といった印象を強めてしまいます。糸リフトは、ほうれい線だけでなく、このマリオネットラインの解消においても極めて高いパフォーマンスを発揮します。

マリオネットラインの主な原因は、口角の横に溜まったジョウルファットと呼ばれる脂肪の重みです。加齢とともにこの脂肪が重力で下垂し、口元の皮膚を押し下げることで深い溝が形成されます。糸リフトでは、このジョウルファットを狙い撃ちするように糸を配置し、耳の方へ向かって引き上げることで、口角を物理的にリフトアップさせます。これにより、口元の影が薄くなるだけでなく、フェイスラインが一直線に整い、お顔の下半分が非常にスッキリとした印象に変わります。

面白いことに、ほうれい線とマリオネットラインは別々の悩みのように見えて、実は地続きの問題です。中顔面(頬)が持ち上がることで、その下にある口元の負担が軽減され、結果として顔全体の「下重心」が解消されます。以前、マリオネットラインが悩みで「不機嫌に見られるのが辛い」と仰っていた40代のクライアントは、糸リフトによって口角が自然に上向き、表情まで明るくなったことで、人間関係においてもポジティブな変化があったと喜ばれていました。ここでは、ほうれい線とマリオネットラインに対する糸リフトのアプローチの違いを整理します。

お悩みの箇所 主な原因 糸リフトの役割
ほうれい線 頬の脂肪(メーラーファット)の下垂 頬を高く戻し、鼻脇の「たわみ」を消す。
マリオネットライン 口横の脂肪(ジョウルファット)の下垂 口角を引き上げ、顎ラインをシャープにする。

多くの場合、ほうれい線だけを治療しても、口元のたるみが残っていると若返り効果は中途半端に感じてしまいます。熟練した医師であれば、お顔全体のバランスを見ながら、中顔面と下顔面の両方に糸を分散させて挿入し、トータルで美しいシルエットを再構築します。自分では気づいていない「顎下のたるみ」まで同時に引き上げることができるのも、広範囲にアプローチできる糸リフトならではの強みです。

参考:ほうれい線に効くクリーム&美容液はこれ!選び方と効果的な使い方

8. ほうれい線改善に必要な糸の本数と費用

「実際に受けるなら、何本入れるのが正解ですか?」という質問は、費用面と直結するため、非常に切実な問題です。糸リフトの適切な本数は、お顔の脂肪量やたるみの進行度によって大きく変わりますが、ほうれい線をしっかりと改善させるためには、片側3〜6本、両側で合計6〜12本程度を一つの基準と考えるのが一般的です。

稀に「1本ずつでも効果がありますか?」と聞かれることがありますが、私のこれまでの取材や経験から言えば、1本だけで支えられる組織の重さには限界があります。少なすぎる本数で無理に引き上げようとすると、特定の場所に過剰な力がかかり、皮膚がボコボコとくぼむ「ひきつれ」の原因になったり、せっかく上がった効果が数週間で戻ってしまったりするリスクが高まります。糸リフトは、複数の糸を網目状や多層的に配置することで、力を分散させつつ「面」として組織を支える治療であることを理解しておく必要があります。

費用については、クリニックによって設定が大きく異なりますが、単純に「1本当たりの単価」だけで判断するのは危険です。糸の素材(PDO、PCLなど)の品質や、医師の技術料、さらには局所麻酔代や笑気麻酔代が含まれているかを確認しなければなりません。総額での予算目安を以下にまとめました。

プランの目安 本数の内訳(両側合計) 総額費用の相場
ライトプラン(初期予防) 4〜6本 10万円〜20万円
スタンダードプラン(改善重視) 8〜12本 20万円〜40万円
プレミアムプラン(全体構築) 14本以上 40万円以上

「安売り」を強調するクリニックでは、粗悪な糸を使用していたり、経験の浅いジュニアドクターが担当したりするケースも見受けられます。糸リフトは一度入れると数年は皮下に影響を及ぼす治療です。目先の数万円を惜しんで失敗するよりも、適正な価格で、解剖学に精通した医師に「本当に必要な本数」を見極めてもらうことが、結果として最もコストパフォーマンスの高い選択になります。カウンセリングで「なぜこの本数が必要なのか」を論理的に説明してくれる医師を選ぶようにしてください。

9. 糸リフトで後悔しないためのクリニック選び

糸リフトの成功を左右する最大の要因は、間違いなく医師の技術力とセンスです。糸リフトは、針を通して糸を置くという一見シンプルな手技ですが、実際には極めて繊細な技術が求められます。お顔の神経や血管を避けつつ、どの深さの層(皮下脂肪層やSMAS層)を通すか、どのベクトルで引き上げるかによって、結果が180度変わってしまうからです。

後悔しないためのクリニック選びで、私が最も強調したいのはカウンセリングの質です。良い医師は、あなたの話をじっくり聞き、お顔を多方向から観察し、表情を動かした時の変化まで計算に入れてシミュレーションを行います。逆に、「今すぐ決めれば割引します」と契約を急かしたり、リスクや副作用についての説明を曖昧にしたりするクリニックは避けるべきです。

実際に、ある40代の女性は「広告の安さ」だけで選んだクリニックで、担当医の名前すら分からないまま施術を受け、左右非対称な仕上がりになってしまったと後悔されていました。修正には最初以上の費用と時間がかかります。信頼できるクリニックを見極めるためのチェックリストを用意しました。

チェック項目 確認すべき具体的なポイント
医師の経歴・専門性 形成外科や美容外科の十分な研鑽を積んでいるか。
症例写真のリアリティ 加工のない、様々な角度からの症例が豊富にあるか。
リスク説明の有無 腫れ、内出血、ひきつれ等の可能性を明確に伝えているか。
アフターケア体制 術後の検診や、万が一の際の修正対応が整備されているか。

SNSで有名な医師であっても、あなたとの相性が良いとは限りません。まずは複数のクリニックでカウンセリングを受け、「この先生なら自分の顔を任せられる」と心から思えるパートナーを見つけることが、納得のいく若返りを叶えるための鉄則です。

10. 根本原因にアプローチして若返る

「もう歳だから、ほうれい線が出てきても仕方ない」と諦めてしまうのは、まだ早いです。現代の美容医療、特に糸リフトという選択肢は、私たちが本来持っているはずの「若々しさのポテンシャル」を呼び覚ます強力なサポートとなります。これまで解説してきたように、ほうれい線の正体は多くの場合、肌表面の問題ではなく、皮下組織の構造的な崩れ、つまり「たるみ」です。これを糸で立て直すことは、家で言えば「基礎工事のやり直し」に近い抜本的な解決策です。

糸リフトを経験された多くの方が仰るのは、鏡を見るのが苦痛ではなくなったという内面的な変化です。ほうれい線という一本の溝が薄くなるだけで、表情に自信が戻り、周囲とのコミュニケーションが活発になる。この精神的な満足度こそが、糸リフトという投資によって得られる最大の価値かもしれません。

もちろん、糸リフトは魔法ではありません。重力がある限り老化は止まりませんが、適切なタイミングで「リセット」を行うことで、10年後、20年後の自分を劇的に変えることができます。面白いことに、老化が進みきってから慌てて大きな手術をするよりも、30代や40代から無理のない範囲で糸リフトを継続している方の方が、より自然で上品な若さを保てているというデータもあります。これからの人生をどのような表情で過ごしたいか。その答えを導き出すために、糸リフトという選択肢を真剣に検討してみる価値は十分にあります。

構造的な悩みから解放され、前向きな日々を過ごすために

ここでは、ほうれい線の根本原因である「たるみ」に対する糸リフトの有効性、メカニズム、そして失敗しないための具体的な知識を網羅的に解説してきました。最もお伝えしたかったのは、表面的なケアで解決しない悩みには、構造的なアプローチが必要であるという事実です。糸リフトは、単にシワを目立たなくさせるだけでなく、組織を再配置し、自分自身のコラーゲン生成を促すことで、持続可能な美しさを育むための優れた手段となります。

もしあなたが、今の鏡の中の自分に満足できていないのであれば、まずは以下の小さなアクションから始めてみてください。

  1. 「ほうれい線 糸リフト 症例」で画像検索をし、自分と似たタイプの方の経過を5つ以上見てみる:情報の解像度を高めることで、不安が具体的なイメージへと変わります。
  2. 信頼できそうなクリニックのカウンセリング予約フォームを一度入力してみる:実際に足を運ぶかどうかは別として、アクションを起こす姿勢そのものが、課題解決への確かな第一歩となります。

年齢を重ねることは決してネガティブなことではありません。しかし、その過程で感じるストレスをテクノロジーの力で軽減し、より前向きに毎日を過ごすことは、現代を生きる私たちに許された賢い選択です。正しい知識を武器に、あなたが最も輝ける「納得のいく若返り」を実現されることを、心より願っています。

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美容医療は 「自己肯定感を高めるための選択肢のひとつ」 という信念の もと、一人ひとりの美しさと真摯に向き合う診療スタイルを貫いています。現在は、アジアの美容外科医との技術交流や教育にも力を入れ、国際的なネットワークづくりにも取り組んでいます。

  • <所属学会>

  • 日本美容外科学会JSAS

  • 日本美容外科学会JSASPS

  • 日本形成外科学会

  • 乳房オンコプラスティック

  • <資格>

  • 日本外科学会専門医

  • コンデンスリッチファット療法認定医

  • Total Definer by Alfredo Hoyos 認定医

  • VASER Lipo 認定医

  • RIBXCAR 認定医

【監修医師】

Casa de GRACIA GINZA / GRACIA Clinic 理事長 美容外科医・医学博士 樋口 隆男 Takao Higuchi

18年間にわたり呼吸器外科医として臨床に携わり、 オーストラリアの肺移植チームでの勤務経験も持つ。外科医としての豊富な経験を土台に、10年前に美容外科へ転向。現在は東京・銀座と福岡に美容クリニックを展開し、これまでに10,000例以上の脂肪吸引、4,000例を超える豊胸手術を手がけている。特にベイザー脂肪吸引、ハイブリッド豊胸、脂肪注入豊尻、肋骨リモデリング(RIBXCAR)、タミータック、乳房吊り上げなどのボディデザインを得意とし、自然で美しいシルエットづくりに国内外から定評がある。