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2025.12.15
ほうれい線に効くクリーム&美容液はこれ!選び方と効果的な使い方

その一本の線に、もう悩まない。未来を変えるスキンケアの本質

ふと鏡を見たとき、以前は気にならなかったはずの口元の線に、ハッとした経験はありませんか?ファンデーションが溜まってしまったり、疲れているように見えたり。ほうれい線は、年齢印象を大きく左右する、多くの人にとって深刻な悩みです。私自身、スキンケアの世界に深く関わるようになる前は、次から次へと発売される新作クリームに飛びつき、「今度こそは」と期待しては、その効果のなさに肩を落とす日々を繰り返していました。当時の私は、ただ「ほうれい線に効く」という言葉だけを信じ、その中身を全く理解していなかったのです。

しかし、数多くの成分や皮膚科学の知識を学び、自身の肌で試行錯誤を重ねる中で、確信したことがあります。ほうれい線ケアとは、単に高価なクリームを塗ることではありません。なぜその線が深くなるのかという原因を理解し、その原因に的確にアプローチする「有効成分」を、正しい「使い方」で、そして「継続して」肌に届けること。この本質を理解して初めて、スキンケアは未来を変える力を持つのです。

これからお話しするのは、単なる製品の紹介ではありません。私が長年の経験で培った、ほうれい線という手強い悩みに立ち向かうための「戦略」です。無数にある選択肢の中から本当に価値ある一本を見つけ出すための選び方のポイントから、科学的根拠に基づいた有効成分の解説、そしてその効果を最大限に引き出すための具体的なテクニックまで。もうこれ以上、情報に惑わされ、遠回りをする必要はありません。あなたのスキンケアを、気休めの作業から、確かな手応えのある自己投資へと変えるための、全ての知識をここに凝縮しました。

1. ほうれい線ケア化粧品の選び方3つのポイント

ドラッグストアや百貨店の化粧品売り場に足を踏み入れると、無数の製品が「ほうれい線に」と謳っており、一体どれを選べば良いのか途方に暮れてしまいます。パッケージのデザインや価格、ブランドイメージだけで選んでしまうのは、失敗への近道です。本当に効果を求めるなら、以下の3つの本質的なポイントを必ず押さえてください。

  1. 「有効成分で選ぶ」という視点です。ほうれい線は、肌の表面的な乾燥だけでなく、肌の奥深く、真皮層のコラーゲンやエラスチンの減少・劣化が大きな原因です。したがって、この真皮にアプローチできる成分が配合されているかどうかが、最も重要な判断基準となります。後ほど詳しく解説するレチノールやビタミンC誘導体、ナイアシンアミドといった成分が、その代表格です。成分表示を見る習慣をつけ、これらの成分がきちんと配合されているかを確認しましょう。
  2. 「継続できるテクスチャーと使用感」を重視することです。スキンケアは、一日や二日で結果が出るものではありません。毎日、朝晩と心地よく使い続けられてこそ、成分の効果が最大限に発揮されます。こっくりとした重めのクリームが好きなのか、すっと肌になじむ軽やかな美容液が好きなのか。自分の肌質や好みに合わないものを無理して使っても、いずれスキンケア自体が億劫になってしまいます。テスターなどで使用感を確かめ、自分が「毎日使いたい」と思える一本を見つけることが、成功への鍵です。
  3. 「保湿力も兼ね備えているか」という点です。ほうれい線の根本原因は真皮層にありますが、肌表面の乾燥はその線をさらに深く、目立たせる原因になります。有効成分で内側からハリをケアしつつ、セラミドやヒアルロン酸といった高保湿成分で肌表面を潤いのヴェールで満たし、乾燥から守る。この攻め(有効成分)と守り(保湿)の両立が、多角的なほうれい線ケアには不可欠です。この3つの視点を持つだけで、あなたの化粧品選びの精度は劇的に向上するはずです。

 

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2. 注目すべき有効成分(レチノール、ビタミンC、ナイアシンアミド)

化粧品選びの最も重要なポイントとして挙げた「有効成分」。ここでは、なぜこれらの成分がほうれい線に対して効果的なのか、その働きを深く理解していきましょう。科学的な裏付けのある成分を知ることは、あなたのスキンケアを次のレベルへと引き上げてくれます。

レチノール

まず、エイジングケアの王様とも呼ばれる成分がレチノールです。ビタミンAの一種であるレチノールは、肌の奥深くにある真皮層の線維芽細胞に働きかけ、コラーゲンやエラスチンの生成を促進するという、非常にパワフルな効果を持っています。これにより、肌の内側から押し返すようなハリが生まれ、ほうれい線のような深いシワを目立たなくさせます。さらに、肌のターンオーバーを正常化させる働きもあるため、古い角質が排出され、肌全体のキメが整い、なめらかな印象になるという嬉しい効果も期待できます。ただし、その効果の高さゆえに、使い始めは肌に赤みや皮むけといったA反応が出ることがあります。最初は濃度の低いものから、少量ずつ、夜のみ使用するなど、肌の様子を見ながら慎重に慣らしていくことが重要です。

ビタミンC

次に、美容成分としておなじみのビタミンCです。ビタミンCもまた、レチノールと同様にコラーゲンの生成をサポートする上で欠かせない成分です。それだけでなく、強力な抗酸化作用を持ち、肌のハリを奪う活性酸素から肌を守ってくれます。化粧品に配合される際は、安定性を高めた「ビタミンC誘導体」という形で含まれていることがほとんどです。このビタミンC誘導体は、肌に浸透してからビタミンCへと変化し、その効果を安定的に発揮します。肌のハリ不足だけでなく、シミやくすみが気になる方にも最適な成分と言えるでしょう。

ナイアシンアミド

そして、近年その多機能性で大きな注目を集めているのがナイアシンアミドです。ビタミンB群の一種で、「シワ改善」と「美白」の両方で医薬部外品の有効成分として承認されています。ナイアシンアミドは、真皮でのコラーゲン産生を促進することでシワを改善に導きます。さらに、肌表面の角層では、潤いの元となるセラミドの合成を助けることで、肌のバリア機能を高める効果も持っています。レチノールに比べて刺激が少なく、朝晩問わず使いやすいのも大きな魅力です。肌がデリケートな方や、ハリと潤いの両方を手に入れたい方にとって、非常に頼りになる成分です。

これらの成分は、それぞれ異なるアプローチで肌のハリに貢献します。自分の肌質や悩みに合わせて、これらのスター成分が配合された化粧品を選ぶことが、ほうれい線ケアの正攻法です。

3. 保湿だけではほうれい線は改善しない理由

「ほうれい線が気になるなら、とにかく保湿が大事!」という言葉を、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。もちろん、保湿はスキンケアの基本であり、非常に重要です。しかし、「保湿さえしていればほうれい線が消える」と考えるのは、残念ながら大きな誤解です。その理由を理解するためには、シワの種類について知る必要があります。

シワには、大きく分けて2つのタイプが存在します。一つは、肌の表面、つまり角層の水分不足が原因でできる「乾燥による小ジワ」です。目元や口元に現れるちりめん状の浅いシワがこれにあたります。このタイプのシワは、ヒアルロン酸やセラミドといった保湿成分をたっぷりと与え、肌を潤すことで、比較的簡単に目立たなくさせることが可能です。

一方で、ほうれい線のような深く刻まれたシワは、肌の表面だけでなく、その奥深くにある真皮層の構造が崩れることが主な原因です。私たちの肌のハリや弾力は、真皮層に存在するコラーゲンやエラスチンといった線維が、まるでベッドのスプリングのように張り巡らされることで保たれています。しかし、加齢や紫外線の影響でこれらの線維が減少したり、劣化したりすると、肌は内側からその弾力を失い、重力に逆らえずに垂れ下がってしまいます。この構造的なたるみが、ほうれい線という深い溝となって現れるのです。

この真皮層の構造崩壊に対しては、肌の表面から水分を与えるだけの保湿ケアでは、全く歯が立ちません。いくら肌表面を潤しても、土台となるスプリングが壊れていては、肌が持ち上がらないのは当然です。

だからこそ、レチノールやナイアシンアミドのように、真皮層にまで働きかけ、コラーゲンの生成を促す「攻め」の有効成分が必要不可欠なのです。保湿ケアは、肌を健やかに保ち、乾燥によるシワの悪化を防ぐための「守り」の役割。ほうれい線を本気で改善したいのであれば、この「守り」のケアに加えて、肌の土台を立て直す「攻め」のケアを取り入れるという発想の転換が、何よりも重要になります。

4. 効果を最大限に引き出す塗り方とタイミング

せっかく有効成分が配合された高機能なクリームや美容液を手に入れても、その使い方を間違えていては、効果は半減してしまいます。成分を肌の奥へきちんと届け、その働きを最大限に引き出すためには、塗る「タイミング」と「塗り方」に、ほんの少しのコツが必要です。毎日のルーティンに、プロのテクニックを取り入れてみましょう。

ベストなタイミングは「化粧水の後、クリームの前」

美容液や部分用クリームを使う最適なタイミングは、スキンケアのステップの中で化粧水で肌を整えた直後です。洗顔後の肌は、まず化粧水でたっぷりと水分を与え、角層を柔らかくしておくことが重要です。これは、畑を耕して柔らかくしてからでないと、栄養が染み込んでいかないのと同じ理屈です。水分で満たされ、柔らかくなった肌は、次に使う美容成分の浸透率が格段に高まります。

そして、美容液やクリームを塗った後は、必ず乳液やクリームなどの油分を含んだアイテムで蓋をしてください。これにより、与えた美容成分と水分が肌内部にしっかりと閉じ込められ、蒸発を防ぐことができます。「水分(化粧水)→有効成分(美容液)→油分(クリーム)」この順番が、効果を逃さないための鉄則です。

効果を高める「温めて、押し込み、引き上げる」塗り方

塗り方一つで、効果の現れ方は大きく変わります。ゴシゴシと摩擦するのは、肌にダメージを与えるだけで論外です。以下の3ステップを意識してください。

  1. 手のひらで温める: まず、適量(製品の推奨量)を清潔な手のひらに取ります。そして、両手で軽くこすり合わせるようにして、人肌程度に温めます。これにより、テクスチャーが柔らかくなり、肌へのなじみが格段に良くなります。
  2. 優しく押し込む(プレス塗り): 温めたクリームや美容液を、ほうれい線が気になる部分に優しく置きます。そして、指の腹を使って、肌に摩擦を与えないように、ゆっくりと垂直に押し込むようにしてなじませます。この「プレス塗り」は、成分を角層のすみずみまで、じっくりと浸透させるための重要なテクニックです。
  3. 引き上げるようにフィニッシュ: 最後に、ほうれい線を伸ばすようなイメージで、指の腹を使い、口角からこめかみに向かって、優しく引き上げるようにしてなじませます。この時、決して強い力で引っ張ってはいけません。あくまで「形状記憶させる」ような、優しいタッチで行うのがポイントです。

この丁寧なひと手間を毎日続けることが、数ヶ月後のあなたの肌を大きく変えるのです。

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5. プチプラでも優秀!おすすめのほうれい線クリーム

「ほうれい線ケアには、高価な化粧品が必要なのでは?」と考える方も多いかもしれませんが、それは一昔前の話です。近年、化粧品技術の進歩は目覚ましく、手頃な価格帯、いわゆる「プチプラ」の製品の中にも、デパコスに引けを取らないほど優秀な成分を配合したものが数多く登場しています。大切なのは価格ではなく、あくまでも「中身」です。賢く選べば、コストを抑えながらも、確かな手応えを感じるケアが可能です。

プチプラ製品を選ぶ際に注目すべきは、やはり配合されている有効成分です。例えば、シワ改善効果が認められているレチノールナイアシンアミドは、今や多くのプチプラ製品に主役として配合されています。数百円というわけにはいきませんが、数千円台前半で、これらの成分がきちんと配合されたクリームや美容液を見つけることは十分に可能です。

私がプチプラ製品をチェックする際に特に重視しているのは、「成分表示」です。化粧品の成分表示は、配合量の多い順に記載されるというルールがあります。そのため、レチノールやナイアシンアミドといった主役級の成分が、リストのなるべく上位に記載されている製品は、その成分がきちんと効果を発揮できる濃度で配合されている可能性が高いと判断できます。

また、プチプラ製品の大きなメリットは、惜しみなくたっぷりと使えることです。高価なクリームだと、つい少量ずつ大切に使ってしまいがちですが、それでは十分な効果は得られません。製品に記載されている推奨量を毎日きちんと使うことが、効果実感への最短ルートです。その点、プチプラであれば、ほうれい線だけでなく、おでこや首のシワなど、気になる部分全体に、ためらうことなく使えるという精神的なメリットも大きいのです。

もちろん、最新の独自成分や、うっとりするような極上のテクスチャーといった付加価値はデパコスに軍配が上がります。しかし、「ほうれい線に有効な成分を、毎日継続して肌に届ける」という本質的な目的を果たす上では、優秀なプチプラ製品は非常に賢い選択肢と言えるでしょう。

6. デパコスで選ぶなら?実力派の美容液

一方で、特別なケアとして、あるいはより高い効果と満足感を求めてスキンケアに投資したいと考えるなら、デパートコスメ(デパコス)にはその価格に見合うだけの確かな価値があります。プチプラが「有効成分を確実に届ける」ことを主眼に置いているとすれば、デパコスはそれに加え、ブランドの威信をかけた「最先端の科学」と「至高の使用感」を提供してくれます。

デパコスの最大の強みは、その独自の研究開発力にあります。大手化粧品メーカーは、自社の研究所で長年にわたる皮膚科学研究を重ねており、その成果として独自の有効成分や、革新的な浸透技術を開発しています。例えば、特定の植物から抽出した希少なエキスや、複数のペプチドを組み合わせた独自の複合成分など、そのブランドでしか体験できないアプローチが魅力です。これらの成分は、ほうれい線の原因となる肌内部の複雑なメカニズムに、より多角的にアプローチできるように設計されています。

また、処方技術の高さも見逃せません。同じレチノールという成分を配合するにしても、その効果を最大限に引き出し、かつ刺激を最小限に抑えるために、成分をカプセル化して段階的に放出させる技術や、肌への浸透を助ける他の成分との最適な組み合わせなど、処方の細部にまで膨大なコストと技術が注ぎ込まれています。

そして、スキンケアの時間を特別なものに変える「五感に訴える体験」も、デパコスならではの価値です。肌にのせた瞬間にすっと溶けるようになじむ極上のテクスチャー、天然精油などを使用した深みのある香り、そして所有する喜びを満たしてくれる洗練されたパッケージ。これらは、単なる肌への効果だけでなく、心への充足感をもたらし、毎日のケアを特別な риチュアルへと昇華させてくれます

デパコスを選ぶ際は、カウンターで専門のビューティーアドバイザーに相談し、自分の肌悩みに最も適したブランドの「哲学」や「科学」に触れてみることをお勧めします。それは、単に製品を買うという行為を超えた、未来の肌への投資となるはずです。

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7. アイクリームをほうれい線に使う裏ワザ

スキンケアアイテムを揃える中で、「アイクリーム」をすでにお持ちの方も多いのではないでしょうか。もしそうなら、ぜひ試してほしいのが、そのアイクリームをほうれい線にも使ってみる、という「裏ワザ」です。これは単なる代用ではなく、実は非常に理にかなった、効果的なケア方法なのです。

なぜアイクリームがほうれい線にも有効なのでしょうか。その理由は、アイクリームの処方特性にあります。目元の皮膚は、顔の他の部分に比べて非常に薄く、皮脂腺も少ないため、極めてデリケートで乾燥しやすく、シワができやすいという特徴があります。そのため、アイクリームは、以下のような特別な設計がされています。

  • 第一に、有効成分が高濃度で配合されている傾向にあることです。デリケートな目元の小ジワやハリ不足に短期間でアプローチできるよう、レチノールやペプチド、ビタミンC誘導体といった「攻め」の成分が、顔全体用のクリームよりもリッチに配合されていることが少なくありません。
  • 第二に、皮膚への刺激が少なく、浸透性に優れた処方になっていることです。薄く敏感な目元にも安心して使えるよう、低刺激な成分が選ばれ、かつ、有効成分が肌の奥へしっかりと届くように、浸透技術にも工夫が凝らされています。
  • 第三に、濃厚でリッチなテクスチャーを持つ製品が多いことです。皮膚が薄く、動きの多い目元にしっかりと留まり、潤いのヴェールで長時間乾燥から守るために、こっくりとした油分リッチなテクスチャーに作られています。

これらの特徴は、皮膚の動きが激しく、乾燥もしやすいほうれい線のケアにも、まさに理想的なのです。高濃度な有効成分が肌の奥にアプローチし、リッチなテクスチャーが肌表面に密着して、潤いとハリを与えてくれます。

もちろん、顔全体に使うには容量も少なく高価ですが、ほうれい線にピンポイントで使うのであれば、十分に試す価値はあります。今お使いのアイクリームが手元にあれば、ぜひ今夜から、ほうれい線にも優しくなじませてみてください。その確かな手応えに、きっと驚くはずです。

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8. スキンケアと併用したい美顔器

日々のスキンケアの効果をさらに高め、より深く、本格的なエイジングケアを目指すなら、「美顔器」を併用することは非常に強力な選択肢となります。クリームや美容液が肌の「表面(角層〜真皮浅層)」に働きかける外側からのアプローチだとすれば、美顔器は肌の「内側(真皮深層〜筋肉)」に働きかけるアプローチです。この二つを組み合わせることで、相乗効果が生まれ、セルフケアのレベルを格段に引き上げることができます。

ほうれい線ケアにおいて特に注目したい美顔器の機能は、主にRF(ラジオ波)EMS(低周波)です。

RF(ラジオ波)は、高周波の電磁波を肌に流すことで、ジュール熱を発生させ、肌の深部である真皮層を温める機能です。真皮層が温められると、コラーゲン線維が熱によって収縮し、即時的な引き締め効果が生まれます。さらに重要なのは、その温熱刺激が線維芽細胞を活性化させ、新たなコラーゲンの生成を長期的に促進するという点です。これは、スキンケアで有効成分を与えるのとは全く異なるメカニズムで、肌の土台そのものを内側から再構築するアプローチと言えます。

一方、EMS(低周波)は、微弱な電流で顔の筋肉(表情筋)を直接刺激し、強制的に収縮させる機能です。顔のたるみは、皮膚の弾力低下だけでなく、その土台となっている表情筋の衰えも大きな原因です。普段の生活ではあまり使われない表情筋をEMSでトレーニングすることで、筋肉からのリフトアップが期待でき、フェイスラインや頬の位置を引き上げるサポートとなります。

これらの美顔器を使用する際は、専用のジェルや、手持ちの美容液を塗布してから行うのが一般的です。スキンケア製品が潤滑剤の役割を果たし、肌への摩擦を防ぐと同時に、RFやEMSのエネルギーが効率的に肌へ伝わるのを助けます。

私自身、週に2〜3回、スキンケアの最後に美顔器を取り入れるようになってから、肌のハリ感やフェイスラインのすっきり感が格段に変わったと実感しています。スキンケアだけでは届かない領域にアプローチできる美顔器は、ほうれい線に本気で立ち向かうための、頼れる「秘密兵器」となってくれるでしょう。

9. ほうれい線を悪化させないためのUVケアの重要性

ここまで、ほうれい線を改善するための「攻め」のスキンケアについてお話ししてきましたが、それら全ての努力を無に帰してしまう、最大の敵が存在します。それが、紫外線です。どんなに高価で高機能なクリームを使っても、日々の紫外線対策を怠っていては、まるで穴の空いたバケツに水を注ぐようなもの。ほうれい線ケアにおいて、UVケアは攻めのケアと同等、いえ、それ以上に重要な「守り」のケアなのです。

なぜ紫外線がそれほどまでに肌に悪影響を及ぼすのでしょうか。その最大の理由は、紫外線、特に波長の長いUVA(紫外線A波)が、肌の奥深く、真皮層にまで到達してしまうからです。そして、このUVAは、肌のハリと弾力を支えているコラーゲンやエラスチンを破壊、変性させてしまうのです。この紫外線による老化現象は「光老化」と呼ばれ、肌の自然な老化よりも、シワやたるみに与える影響が遥かに大きいことが科学的に証明されています。

若い頃、日焼け止めを塗らずに太陽の下で過ごした経験はありませんか?私自身も、夏場のレジャーの時くらいしかUVケアを意識していませんでした。その頃に浴びた紫外線のダメージが、何年、何十年という時を経て、コラーゲンの破壊という形で現れ、ほうれい線を深くする原因となっているのです。

ですから、ほうれい線ケアは、レチノール配合のクリームを夜に塗って終わり、ではありません。翌朝、日焼け止めを塗るところまでがワンセットです。これは、晴れた日や夏場だけに限った話ではありません。UVAは雲や窓ガラスも透過して、一年中私たちの肌に降り注いでいます。曇りの日も、雨の日も、冬の日も、そして室内で過ごす日でさえも、UVケアは絶対に欠かせない毎日の習慣なのです。

SPF値やPA値を確認し、自分のライフスタイルに合った日焼け止めを選び、十分な量をムラなく塗る。そして、汗をかいたり、マスクで擦れたりした後は、こまめに塗り直す。この地道な習慣こそが、これ以上ほうれい線を深くさせないための、そして未来のシワを予防するための、最も確実で効果的な投資と言えるでしょう。

10. 毎日のスキンケアで未来のシワを予防する

ほうれい線という、すでに現れてしまったサインに一喜一憂することも大切ですが、スキンケアの本質は、さらにその先にあります。それは、「今日のケアが、5年後、10年後の自分の肌を創る」という、未来を見据えた視点です。今あるシワを少しでも浅くするためのケアと同時に、これから現れるであろう未来のシワを予防するためのケアを、私たちは毎日行っているのです。

ほうれい線が深くなるプロセスは、ある日突然始まるわけではありません。肌の奥深くで、気づかないうちにコラーゲンの破壊や生成能力の低下が静かに進行し、それが何年もの歳月をかけて、目に見える「線」として表面化します。つまり、今、鏡に映るほうれい線は、過去の生活習慣やスキンケアの結果なのです。

この事実を理解すれば、日々のスキンケアが持つ意味の重さが変わってきます。今日、あなたが丁寧に肌になじませる一滴の美容液は、今あるシワに働きかけると同時に、未来のシワの種が芽を出すのを防ぐための、力強い一滴でもあります。毎日欠かさずに行うUVケアは、今日の肌を守ると同時に、10年後の肌のハリを守るための、最も重要な約束です

ほうれい線ケアは、短期的な結果を求めるスプリントではありません。むしろ、長い時間をかけてゴールを目指すマラソンのようなものです。すぐに劇的な変化が見えなくても、がっかりする必要はありません。有効成分を肌に届け、紫外線から肌を守り、十分な保湿で肌のコンディションを整える。この正しいスキンケアを「習慣」として継続すること自体に、最大の価値があります。

その地道な積み重ねが、肌の老化のスピードを確実に緩やかにし、同年代の友人たちが新たなシワに悩み始める頃、あなたの肌は健やかなハリを保ち続けているはずです。未来の自分から感謝されるような、丁寧で本質的なスキンケアを、ぜひ今日から始めてみてください。

※関連記事一生付き合うほうれい線。5年後、10年後も若々しくいるための全戦略

刻まれた線から、育むハリへ。今日から始める本質的エイジングケア

ほうれい線ケアの旅は、あなたにとって最適な一本のクリームや美容液を見つけることから始まりますが、そこで終わりではありません。むしろ、それは始まりに過ぎないのです。この記事を通してご理解いただけたように、本当のほうれい線ケアとは、有効成分という「攻め」の知識と、紫外線対策や保湿という「守り」の習慣、この両輪を回し続けることに他なりません。

私たちが対峙しているのは、単なる一本の線ではなく、加齢や紫外線ダメージといった、これまでの人生が肌に刻んできた歴史そのものです。だからこそ、そのケアには、目先の効果だけに惑わされない、長期的で本質的な視点
が不可欠となります。レチノールやナイアシンアミドといった科学の力が、肌の土台を内側から再構築するのを助け、正しい塗り方がその効果を最大限に引き出してくれます。そして、毎日欠かさずに行うUVケアが、これからの肌を未来のダメージから守り抜く盾となるのです。

もう、「何を使っても変わらない」と諦める必要はありません。正しい知識を武器に、自分の肌と向き合い、丁寧なケアを続けることで、肌は必ず応えてくれます。深く刻まれた線が少しずつ和らぎ、ふっくらとしたハリが育っていく手応えは、何物にも代えがたい自信と喜びを与えてくれるでしょう。スキンケアとは、未来の自分を慈しみ、育てる行為です。今日この瞬間から始める小さな習慣の積み重ねが、5年後、10年後のあなたの笑顔を、もっと輝かせるための最も確かな道筋となるはずです。

 

美容医療は 「自己肯定感を高めるための選択肢のひとつ」 という信念の もと、一人ひとりの美しさと真摯に向き合う診療スタイルを貫いています。現在は、アジアの美容外科医との技術交流や教育にも力を入れ、国際的なネットワークづくりにも取り組んでいます。

  • <所属学会>

  • 日本美容外科学会JSAS

  • 日本美容外科学会JSASPS

  • 日本形成外科学会

  • 乳房オンコプラスティック

  • <資格>

  • 日本外科学会専門医

  • コンデンスリッチファット療法認定医

  • Total Definer by Alfredo Hoyos 認定医

  • VASER Lipo 認定医

  • RIBXCAR 認定医

【監修医師】

Casa de GRACIA GINZA / GRACIA Clinic 理事長 美容外科医・医学博士 樋口 隆男 Takao Higuchi

18年間にわたり呼吸器外科医として臨床に携わり、 オーストラリアの肺移植チームでの勤務経験も持つ。外科医としての豊富な経験を土台に、10年前に美容外科へ転向。現在は東京・銀座と福岡に美容クリニックを展開し、これまでに10,000例以上の脂肪吸引、4,000例を超える豊胸手術を手がけている。特にベイザー脂肪吸引、ハイブリッド豊胸、脂肪注入豊尻、肋骨リモデリング(RIBXCAR)、タミータック、乳房吊り上げなどのボディデザインを得意とし、自然で美しいシルエットづくりに国内外から定評がある。